RX 7600 XTは、既存のRX 7700 XTとRX 7600の中間に位置する製品で、これまで旧世代のグラボに依存していたローエンドPCのパフォーマンスを改善するものとなりそうだ。同時期には、競合のエヌビディアがGeForce RTX 4070、4070 Ti、4080の「Super」モデル3種と、179ドル(約2万5000円)の廉価版RTX 3050を発売するとうわさされている。RTX 4070 Superは、RX 7600 XTと発売日が重なる可能性がある。
RX 7600 XTに関するうわさは、グラボ情報サイトの「VideoCardz」が中国のウェブサイト「BenchLife」からの情報として伝えたもの。BenchLifeは関係筋の話として、発売は1月22日の週になると報道。VideoCardzも独自に入手した情報として、発売予定日を1月24日と伝えている。
RX 7600とは異なり、RX 7600 XTにはAMDが設計した冷却装置を搭載したレファレンスモデルは用意されず、サードパーティ製のカードのみが発売される可能性があるという。これは目新しいことではないが、RX 7600ではレファレンスモデルが用意されていたことを考えると奇妙だ。
RX 7600 XTが1月に発売されるのであれば、RX 7600の発売から7カ月後となる。これだけの期間が空いたのは、前世代のモデルが堅実なパフォーマンスを発揮してきたことが要因だろう。RX 6600やRX 6600 XTなど、前世代のローエンドモデルの多くは、コストパフォーマンスに優れたカードとして高く評価されている。ローエンドの価格帯ではコスパが非常に重要であり、新モデルで価格が大幅に上がりつつも性能向上がわずかであれば、その魅力は下がってしまう。これは、AMDとエヌビディアの両方に共通する問題だ。