子育て中の福袋の選び方

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お正月の風物詩でもある福袋。ブランドショップの何十万円もする福袋が飛ぶように売れた時代は遠い昔となったが、2024年のお正月はどうなんだろう。

子育てママの情報サイト「ママスタ」が子どもがいる、または妊娠中のお母さんを885人を対象に行ったアンケートによれば、福袋を買わないという人が6割を超えた。小さい子どもを連れてお正月のデパートやショッピングモールに出かけるにはよほどの根性がいるので、無理もないかもしれない。しかし、一時の福袋フィーバーはすっかり醒めた感じがある。

買わない理由は「趣味が合わないことが多い」、「当たり外れが大きい」といった意見から、過去の苦い経験が影響しているようだ。とくに物価高で賃金が上がらない厳しい経済状況では慎重にならざるをえない。

買うと答えた人は4割。過去に買った福袋の内容がよかったと感じた人たちには、同じ店の福袋を続けて買っている傾向が見られる。これらの人たちの予算は1万円から3万円未満。また、買うという人の約半数は1万円未満で、ドーナッツ店やコーヒー店の福袋が人気だとのこと。当たり外れが少ないからだろう。これも過去から学んだ結果と言える。

本来、福袋は何がでるかわからない楽しさがあった。しかし、福袋バブルの時代には、売れ残り商品の詰め合わせみたいな残念なやつが増えて、日本人に福袋への警戒心が芽生えてしまった感じがする。今は出費に見合う、手堅い福袋が人気となった。それを福袋と呼ぶかどうかは微妙なところだが、今の時代なりに、ちょっぴりお楽しみの福袋で慎ましくお正月気分を味わうのが安全だろう。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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