加えて、目が肥えていて好みにうるさく、すでにひと通りのところは行っている旅行者のための、カスタマイズされたプライベートツアーも人気だ。1%の富裕層のための最高級プライベートツアーで実績のあるカスタム旅行会社Gray & Co.(グレイ・アンド・カンパニー)のカリ・グレイ社長は、顧客たちは「定番ではないヨーロッパ」を望んでいるという。
グレイは、人気が高い目的地の例として、フランスのコルシカ島、イタリアのサルディーニャ島、スペインのマヨルカ島、メノルカ島を挙げる。同社の顧客はまた、ポルトガルのアレンテージョ地方、アルガルヴェ地方にも注目している。
一方、Tauck Tours(トーク・ツアーズ)のジェニファー・トンボー社長によれば「スモール・イズ・ビューティフル」という言葉は、特に旅行に関して当てはまるという。「当社によるヨーロッパの陸上での旅行では、平均24人の小グループが全体の70%を占めている」とトンボーは話す。
「当社のリバークルーズは、他社と比べて3割ほど人数が少ない場合もある小規模グループ方式で提供される。パーソナルできめ細かなケアを提供できるため、今年の『トラベル・アンド・レジャー』誌によるヨーロッパ・リバークルーズ部門で1位を獲得した。大型船が航行できない、知られざる入江に立ち寄れる小型船プログラムは、引き続き好調だ」
「小規模グループツアーの成長に、陰りは見られない。ユニークな訪問地、より親密な雰囲気への期待、安全・安心な感覚のおかげだろう。当社は2024年、一部の旅行先について、さらに小規模な平均16人のツアーを試験導入する計画だ」
一方、アドベンチャー・トラベル事業者協会(ATTA)のシャノン・ストーウェルCEOは、2024年の人気の旅行先について、よりシステマティックな分析を示した。
「110以上のアドベンチャー・トラベル事業者を対象に行った最近の調査によれば、関心の上昇度合いが最も大きかった地域は地中海、西欧、南米だった」と、ストーウェルはいう。「ちなみに、最も不人気だった3地域は中国、西アフリカ、ロシアだ」
(forbes.com 原文)