「アテンションエコノミー」(ソーシャルメディアが私たちの関心から収益をあげていること)を研究する専門家2人がこのほど、人工知能(AI)はそうした状況をはるかに悪化させると主張した。
アザ・ラスキンとトリスタン・ハリスは12月下旬に米国の有名なポッドキャスター、ジョー・ローガンのエピソードに登場し、ソーシャルメディアや人々の関心そしてAIに関連する難しいトピックをいくつかとり上げた。
2人は『監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と影』というネットフリックスのドキュメンタリー映画に登場したことで有名になった米非営利団体、センター・フォー・ヒューマン・テクノロジーの共同設立者だ。AIがいかにスマホやスクリーンから私たちができるだけ離れないようにしてているかについて長々と語った。
「4、5年のうちに、文化的なコンテンツの大半はAIによって生成されるようになる」とラスキンは指摘。「早急に大きく変化する。(人々は)既存のコンテンツをすべてAIに通すだろう。AIはより魅力的で注意を引きそうな曲を作る。X(旧ツイッター)に投稿すれば、完璧な画像を作ってくれる」とも語った。
「AIが生成するコンテンツは人間であるあなたが作るものよりも優れているだろう。なぜなら、AIは何が最も人を引きつけるかを調べるために、インターネット上にあるあらゆる情報を読み込むからだ」(ラスキン)。
これがどう機能するかを想像してほしい。好みに合わせてフィードに表示されるものを調整してあなたをTikTokに夢中にさせているのと同じアルゴリズムが、コンテンツがより魅力的なものになるようAIを使う。
「人間よりAIが多くのコンテンツを生成する方へとまさに向かおうとしている」とハリスは指摘し、AIが生成するコンテンツの管理について懸念を示した。