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2024.01.09 11:15

日本一詳しい「これからの大麻の話」大麻取締法改正への10の提言

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CBD製品に係る業界ルールについての提言

THCの限度値については栽培と製品とで恐らく分けられると思いますが、政令・省令・ガイドライン等で設定されると思われます。
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そのうえで、CBDの産業側は上記の懸念をあからじめ払拭する体制を敷いていくことが重要だと思っております。

そのうえで私が考える業界ルールは以下の通りです。

・国内検査の統一化と義務化
・販売ルールと製品ルールの制定
・流通ルールの制定
・法順守のための業界団体設立
・VAPEの是非
 
1.国内検査の統一化と義務化
現行法では、成熟した茎もしくは種から取れるCBDである必要があり、THCについては検査において0もしくはND(Not Ditected、不検出)である必要があります。
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しかし、統一された検査方法ではないですし、検出限界値は各国の各検査場によって異なります。これを国内での検査を可能とし、検査方法も統一化し、国が定める検査方法で一定のTHCの限度値未満での検査を実施することで、違法な成分が出回る危険性を最小限に留められます。これを国内栽培から抽出時、もしくは海外からの原料輸入時に行うことで入口での安全性を担保することができると思います。また、加工後最終製品段階で再検査を義務付けることで出口においても安全性を担保できます。国が検査方法や検査機器のスペック等の検査基準を設置し、後に出てくる事業者の販売ルールに検査の義務化を図ることを要望します。
 
2.販売ルールと製品ルールの制定
製造と販売にもルールが必要です。すでに存在する食品衛生法や薬機法や景表法を厳正に遵守するのは当然で、そのうえで、CBD独自の業界ルールを設定する必要があります。CBDの上限摂取量の設定も必要かと思います。上記の検査についても川上(原料)と川下(製品製造時)での検査の義務化も必要です。

3.流通ルールの制定
巷では、CBDが強酸と高熱でTHCへと変換されることが懸念されています。ここについても、お酒などの流通ルールを参考に、川上から川下まで、トレーサビリティのクリアーさと、流通における在庫や倉庫等の温度管理のルールが必要です。
 
4.法順守のための業界団体の統一
上記1~3の実現のためにも、強力な業界団体設立が必須だと考えています。といいますのも、上記1~3を実効力ある形で実施するためには、厳格なルール作りとその遵守が求められるからです。現在CBD関連の業界団体は10程度あるとされております。具体的には公正競争規約や、業界団体への入会規則として厳格なルール設定を行い、既存の薬機法や景表法や食品衛生法などを遵法することはもちろん、CBD独自のルールにも従った上で消費者が安心してCBD製品を使っていただけるようにしていかねばなりません。
 
5.VAPEの是非
CBDやカンナビノイド製品はVAPEで吸引する製品が多いです。しかし、このVAPEについても法的には非常に微妙な立場にあります。VAPEは溶剤を高温で熱して蒸気にし、吸引して楽しむ嗜好品ですが、これは明らかに体内に煙を入れているということになります。しかし、法的な立ち位置としては雑貨に位置しており、アロマをあくまで体内に「入ってしまい」楽しんでいるというギリギリのレベルで流通している代物です。体内に入れるものであれば、食品や医療機器、タバコ代用品等に該当するのが適当なはずです。しかしここをVAPE業界は無視していますし、担当官庁も手を入れておりません。しかし、海外では禁止にしている国も少なくなく、健康被害も出ている状況です。ここをクリアにするために、安全性試験を実施したのちに、適切な法の変更などが必要かと思います。
 
戦後最大の大麻取締法改正がなしえたことは大きな成果だと思います。

しかし、法改正やその後に出てくる政令省令ガイドラインだけではカバーできない部分もあり、事業者が自主的に力を合わせて消費者の最大便益を享受していただくために進めていかねばならないと考えております。

また、国会の各委員会で紛糾した、依存症患者への配慮や報道のあり方、社会復帰支援策や依存症治療への新たな枠組みについては法務省等で引き続き議論していくべき課題だと思います。

以上のような川上から川下までの包括的なCBD製品に関するルールを作り、統一的な業界団体を立ち上げ、健全なCBD市場の形成に向けて今後も動いてまいります。

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