2023.12.31

取り回し抜群でパワフル「BMW X1」シリーズの3兄弟

クールな見た目に実用性とパワーを兼ね備えた「X1」シリーズ(左:2.0Lガソリン/右:ピュアEViX1)

日本の道路事情にピッタリ合う高級コンパクトなSUVが欲しいけど、どちらにしようか、と迷っている人は多いのではないだろうか。メルセデスベンツにするか、それとも、アウディ?いや、BMW?はたまたポルシェにしようか。ここまで来ると、価格というより、大体、最終的選択はその人のテイストと好みに左右されるものと思う。

そこで、今年の日本インポート・カー・オブ・ザ・イヤー賞を受賞した旬なBMW X1を見てみようか。実は今回、3種類とも乗ってみたので、その比較に触れよう。

iX ガソリンモデル/iX1はキドニーグリルがパネルになっている。

iX ガソリンモデル/iX1はキドニーグリルがパネルになっている。



今年、フルモデルチェンジを図ったX1の一番のセールスポイントは、何といっても、3つのパワートレーンの選択ができるところだ。今年(23年)初めに登場した『2.0Lのガソリンターボ仕様』『2.0Lのディーゼル・ハイブリッド・ターボ』そして夏に追加された『iX1』というピュアEV仕様の3つの仕様からユーザーは選べる。

3つのパワートレインを実現したことは、とても素晴らしい。しかも、それぞれにXラインという滑らかなサスペンションと、Mスポーツというバージョンがある。うお〜、このメニューは豊富だね。どれにしようか。それは迷うよね。というのは、自己主張が強いキドニーグリルを採用するこの三つの仕様。デザインはほぼ一緒だけど、走りや燃費が違う。しかも、うれしいことに、価格はほとんど変わらない。

まず、204psを発生する2.0Lのガソリンターボの「X1 xDrive20i xライン」は、この3種類の中でもっとも無難だろう。今回乗った3台はみなxDriveということで、つまりどれも4輪駆動。スムーズな7段ATと組み合わせたエンジンは比較的小さいながら、加速は十分でキビキビ走るし、乗り心地は穏やかだけど、足はしっかりしている。

特に、X1のいいところは、コーナーに入った時にリアが踏ん張ってくれるから、どの場面でも安定するところ。それがドライバーに自信を与える。ただ、アクセルをベタ踏みして高回転を出した時に、エンジンは少しやかましい。でも、同エンジンはなかなか効率が良いので、燃費は12km/Lぐらいだから、満タンでの航続距離は650kmぐらいとなかなか良い。
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