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2024.01.01 16:00

「完璧」ではなく「十分」な恋愛関係を築くための黄金律

2. 長続きのカギは「友情」

多くの人は、恋に落ちる最初のステージに夢中になる。相手に魅了され、共通の関心を発見する時のことだ。しかしゴットマンによれば、真実の愛は、より深い感情を含むものだ。

ゴットマンの「Sound Relationship House(健全な関係性の家)」理論によれば、「十分な」関係にあるカップルは、親密さと友情という基盤を確立しているという。

数々の研究も、ロマンスにおける友情の要素に価値を置くことが、愛情、性的満足、コミットメントといった現在の恋愛関係の質を高める予測因子となることを示している。

こうした重要な要素は、長期的関係が発展する過程で、遅効性成分のような効果を発揮する。「Sound Relationship House」理論では、親密な関係の地盤を固めるための指針として、以下のようなさまざまなことが提案されている。

恋愛マップをつくる。パートナーの内なる世界を探求し、深く理解する。

好意と敬意を共有する。理解と尊敬を表明し、侮蔑を抑える。

距離を取るのではなく、距離を縮めようと努力する。日常的なやりとりのなかで、つながりを深くしようとするパートナーの働きかけに気づき、それに応える。

ポジティブなものの見方を維持するよう努力する。建設的な問題解決のアプローチをとり、修復の試みが前進していることに価値を認める。

意見の不一致に対処する。すぐ解決できる問題と長期的な問題の両方に対処し、対立があるのは自然なことだという認識をもつ。

人生の目的を達成する。個人の願望、価値観、信念、意思についてオープンに話し合える環境を醸成する。

共通の価値を創造する。パートナーとの関係のなかにある重要なビジョン、物語、創作、メタファーを理解し、尊重する。

3. 信頼がロマンスを育む

恋に落ちることは、2人の関係の最初の段階にすぎない。カップルの関係の本質は、信頼とコミットメントを築き、それを維持できるかどうかにかかっている。

「十分な」関係にあるカップルは、愛が持続するかどうかは、共通の意義や目的を創出するための自発的な努力にかかっていることを知っている。付き合い始めには多幸感があるが、必要なのは、その先にある継続的な努力だ。

永続できるつながりを積極的に育むためには、信頼を構築するための以下のような取り組みに力を入れることが重要だ。

信頼を築くための行動を、自ら形にすることから始めよう。一貫して約束を守る、信頼できる人物になり、オープンなコミュニケーションを通じて透明性を実践しよう。困難に直面した時には、共感と理解をもって支援をおこない、必要な時に互いの味方であるようにしよう。

人生で共通して持つ目標を確立しよう。経済的なものでもいいし、キャリアにおけるものでもいい。こうした目標に向けた協力的な取り組みは、コミットメントを深化させ、関係のなかに深い目的意識を根付かせる。目標に近づくことで、達成感を共有でき、カップルの結びつきを強める物語が創造される。そして、関係の質が全体的に向上するとともに、関係が長続きするものになる。

まとめ

恋愛関係において完璧さを追求することは、非現実的な期待につながり、結局は落胆に至りがちだ。けれども、敬意、愛情、親密さ、友情といった特徴を備えた、「十分な」関係性の概念を受け入れることで、長続きする幸せに至る、実践的なロードマップを描き出すことができる。

forbes.com 原文

翻訳=的場知之/ガリレオ

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