日次の取引データによると、アークは12月20日に、旗艦ファンドの「アーク・イノベーションETF(ARKK)」と「ネクスト・ジェネレーション・インターネットETF(ARKW)」を通じて、約11万株のテスラ株を購入しており、その金額は当日の終値の約274ドルを基にすると約2750万ドル(約40億円)と試算できる。
アークが前回、テスラ株を購入したのは4月26日のことで、それ以降の8カ月で約140万株(現在の価格で約3億5500万ドル/約500億円)相当を売却していた。
アークはまた、20日にセカンダリーETFのひとつで約560万ドル(約8億円)相当のメタ株を購入したが、これは同社が最近、2023年の市場上昇を支えたM7(マグニフィセント・セブン)と呼ばれる巨大ハイテク銘柄に注力していることを示している。
テスラ株がアークの旗艦ファンドの保有銘柄に占める割合は7.6%で、暗号資産取引所のコインベースに次ぐ2番目の投資先となっている。
テスラとARKKの株価は21日の取引開始時にそれぞれ約2%上昇し、ハイテク株の多いナスダックの上昇率の1%を上回った。
今回アークがテスラ株を購入したのは、ウッドが今週、イーロン・マスクとX(旧ツイッター)でディスカッションを行うと発表した翌日だったことでも注目を集めている。ウッドは、マスクから人工知能(AI)や宇宙開発関連の話を聞きたいと述べている。
ARKKの株価は今年の年初から約70%上昇したが、2021年初頭のピーク時からは65%下落している。
「ハイテク株の女王」と呼ばれたウッドが率いるアークの旗艦ファンドの株価は、2014年から2020年末にかけて500%以上も上昇し、S&P500の同期間の上昇率の約90%を完全に凌駕していた。
9月末時点で約130億ドル(約1.9兆円)の運用資産を保有するアークの初期の成功の多くは、2016年に約15ドルだったテスラ株への初期の投資に起因している。ウッドは、2027年までのテスラの目標株価を2000ドルに設定し、700%の上昇を見込むなど、同社に対する強気の見方を堅持している。
(forbes.com 原文)