この大規模な損失は、ロシアがウクライナとの消耗戦に勝つために立てている新戦略を危うくした。11月にロシア軍の連隊が戦車などの装甲車両の前線投入を控え、歩兵を徒歩でアウジーイウカへの攻撃に送り込んだのはそうした理由からだ。
歩兵は多数が殺害された。10〜11月にアウジーイウカ周辺では1万3000人のロシア兵が死傷。だが、12月に入っても攻撃は続いている。ロシアの上層部にとっては、車両よりも人間の方が替えが利くようだ。
おそらく合計で4万人の兵士と数千の車両から成る12個前後の旅団や連隊が10月10日、アウジーイウカのウクライナ軍守備隊に対して決死の攻撃を開始した。
アウジーイウカを包囲し、守備隊を全滅させることを目的に、ロシア軍の突撃部隊はアウジーイウカの南北に進んだ。どちらの方面でも、地雷原、そして攻撃を予期していたドローン(無人機)や大砲によるキルゾーン(撃破地帯)がロシア兵を待ち受けていた。多くの血が流れた数週間で、アウジーイウカの少数のウクライナ軍の旅団は、ロシア軍の車両を少なくとも211両破壊。これはアウジーイウカ周辺に展開したロシア軍の車両の10%にあたる。
この損失は長くは耐えられないものだった。ロシアがウクライナに侵攻した2022年は激しい戦いとなり、ロシア軍は侵攻前に保有していた4000両の戦車のうち約1500両を失った。2023年になってからは、ロシア軍は戦車の損失を月平均50両程度になんとか抑えている。
Note the 'so far' part. When we first reported on Oct a month ago there were 460-ish total losses. There's now nearly 500. This growth tendency applies to pretty much all past months, and we also expect this to happen with Nov losses moving forward.
— WarSpotting (@WarSpotting) December 6, 2023
2/https://t.co/UVzJyZ89e3