WOMEN

2024.01.01

フォーブスが選ぶ「2024年注目すべき女性たち」、Open AI幹部も選出

クラウディア・シェインバウム(左)とショチトル・ガルベス(右)(Getty Images)

フォーブスが毎年年末に発表する「世界で最も影響力がある女性100人(The World's 100 Most Powerful Women)」の選考は9月に始まり、年始からその時点までの評価に基づいて候補者のリストを作成する。そして、その後の審査プロセスで受賞者を絞り込んでいく。

最新の本リストでは、これまで常連だったフィンランドの元首相のサンナ・マリンや元YouTubeのCEOのスーザン・ウォシッキーらが脱落し、X(旧ツイッター)の新任CEOとして注目されたリンダ・ヤッカリーノも選ばれなかった。

権力の盛衰を見届けるためには、長い時間が必要だ。そのためフォーブスは、現時点では必ずしも世界的に有名でなくても、その影響力が注目されている女性たちを選出している。以下に、2024年の注目すべき新たなメンバーを紹介したい。

メキシコ大統領候補の女性2名

2024年6月に行われるメキシコ大統領選挙は、与党候補のクラウディア・シェインバウムと野党候補のショチトル・ガルベスによる一騎打ちとなり、女性大統領の誕生が確実となった。エネルギー工学の博士号を持つシェインバウムは、2018年から2023年までメキシコシティ市長を務めた左派候補だ。一方、オトミ族の血を引き、2000年から2006年まで国立先住民研究所の所長を務めたガルベスは、直近ではメキシコ議会の上院議員を務めた。6月にどちらの候補が当選しても、メキシコ初の女性大統領となる。

会計事務所EYの次期CEO

大手会計事務所アーンスト・アンド・ヤング(EY)は11月、ジャネット・トランケールが2024年7月に次期グローバル会長兼CEOに就任すると発表した。トランケールは、インターンとしてEYでのキャリアをスタートさせ、現在は北・中・南⽶地域の金融サービス部門EY Americas Financial Services Organizationのリージョナル・マネージング・パートナーとして1万4000人のチームを率いている。彼女は、全世界の36万5000人のEYの従業員を統括することになる。

「女性初の中央銀行総裁」の2名

ミシェル・ブロックとハフィゼ・ガイ・エルカンの2人は今年、それぞれオーストラリアとトルコで女性初の中央銀行総裁に就任した。2人は、高インフレが自国経済を圧迫している最中での就任となった点でも共通している。ゴールドマン・サックス出身のエルカンは、トルコリラに対する消費者と投資家の信頼を回復することが重要な任務となる。一方、ブロックは最近シドニーでエコノミストに対し、オーストラリアのインフレ率が3%を下回るにはあと2年を要すると語った。

S&P500企業の新たな女性CEO2名

S&P500の構成銘柄の企業のうち、女性がCEOを務める企業は41社に過ぎない。女性から女性へのCEO交代はさらに珍しいが、セールスフォース、Slack、バンブルではこの秋、それが実現した。出会い系アプリのバンブルの創業者、ホイットニー・ウルフ・ハードは11月にCEO退任を発表した際、当時SlackのCEOだったリディアン・ジョーンズが2024年1月に後任のCEOに就任することを明らかにした。スラックの新CEOには、セールスフォースの重役を長年務め、オラクルでも働いたことのあるデニス・ドレッサーが就任する。
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編集=上田裕資

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