北米

2023.12.21 11:30

米コンビニ大手の「万引き犯」認識システムに欠陥、当局が禁止命令

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米連邦取引委員会(FTC)は現地時間12月19日、コンビニエンスストアチェーンのRite Aid(ライトエイド)が監視目的で顔認識テクノロジーを使用することを5年間禁止すると発表した。FTCは、ライトエイドが万引き犯を発見するために使用していた顔認識プログラムの運用が不適切で、消費者に不利益を及ぼしたとしている。

FTCのサミュエル・レヴィン消費者保護局長は19日、ライトエイドの杜撰な顔認識システムが、多くの女性や非白人を含む顧客を万引き犯と誤認し、「屈辱に直面させた」と語った。

FTCによると、人工知能(AI)ベースの顔認識技術を導入したライトエイドは、誤って万引き犯の濡れ衣を着せられた顧客の被害を食い止めるための合理的な対策を講じなかったとのこと。同社の従業員は、誤認識された顧客を店内で追い回したり、警察に通報したり、公衆の面前で非難する場合もあったという。

ライトエイドのシステムは、2012年から2020年にかけて、数千件の誤認識を発生させたとされている。同社のテクノロジーは、「何千マイルも離れた場所での問題行動」に基づくフラグを立てたり、「何十もの異なる店舗で同じ人物にフラグを立てる」などの問題を発生させたとFTCは指摘した。

ライトエイドはまた、店内での犯罪行為に関与した、あるいは関与しようとしたとする人物の「監視リストデータベース」の作成を許可していたという。このデータベースには、顧客の氏名や写真などの個人情報と問題行動に関する説明が含まれていたが、従業員がアップロードした低画質な写真が原因で、無関係な第三者がマッチングされる場合があったという。

ペンシルバニア州に本社を置くライトエイドは、ウォルグリーンズやCVSなどとの競争に苦戦した結果、10月に破産を申請し、多くの訴訟に直面している。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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