日本の工芸と自然が好き。3年習っている茶道からクリエイティビティのヒントをもらうことも。
IAN SPALTER(Meta メタバースデザインディレクター):仕事で初来日した際、ふと入ったカフェで出合った柳宗理のスプーンの美しさに魅了され、そこから日本文化に興味をもち始めました。メタバースデザインのディレクターになる前は、Instagramのデザインやロゴの刷新を手がけていたのですが、2019年に日本責任者となるのを機に移住を決めました。興味があるのは、ネイチャー(自然)とクラフト(工芸・民芸)。熊野古道や白馬をハイキングしたり、京都や佐賀の工房を訪ねたりするのが好きです。茶道も先生について学び始めてから3年がたちました。稽古の時間は心が落ち着くひとときで、茶器や茶室の建築など、日本の伝統文化を学ぶことにもつながっています。私がクリエイティビティや仕事で大切にしているのは、シンプルで気持ちよく使えるデザインであること。それは、心のTranquility(平穏、静謐)につながります。茶道も一見簡素に見えるけれど、道具やしつらえなどに繊細な心配りや理由が隠されていたりする。デジタルデザインとの共通点を感じますね。
岸家に家族と来たときには、子どもたちも茶花を生け、畳に座ってお茶を味わい、床掃除にも真剣に取り組んでいました。心を落ち着けて家族と過ごす時間はとても有意義。岸家は「Being Here (今ここ)」の大切さに気づかせてくれる場所なんです。
「エグゼクティブ異種交遊録」は、能動的に出会いを求めるアクティブな経営者たちを繋ぐ「場」と「機会」を提供するコミュニティ、Forbes JAPAN SALONの会員をつなぐ連載です。