ビジネス

2024.01.04 08:30

日本の地方が人類の希望に。ゼブラ的「街づくり」のインパクトとは

鈴木 奈央
田淵:我々は『Different scale, Different future』をコンセプトとして掲げています。これまでと違う測り方があれば、違った未来が描けるという考え方が根底にあります。
 
今までファイナンスの分野では、ユニコーン企業のような会社に投資して、大きくスケールさせることが理想のゴールとされてきた。ところが、そういった企業が市場を独占し、富が集中してしまったことに加え、気候変動や戦争など、ポリクライシスに直面し、明らかに変わりゆくグローバルイシューに対応しきれない局面を迎えています。
 
私がこれまでインパクト投資で接してきた経営者は、いわゆるユニコーン企業ではありませんでしたが、ビジョナリーでソーシャルインパクトを強く意識した方がほとんどでした。こうして石田さんのビジョンや情熱を聞けば、その素晴らしさやこれからの社会にとっていかにそういう人が必要かがわかります。

もちろん新しいファイナンスの仕組みをつくり、事業をドライブさせていくことは大変です。でもゼブラ企業のようなオルタナティブな在り方で、世界に風穴を開けることができて、日本が人類の役に立つのなら、それはこの上ない喜びです。
 

田淵良敬◎同志社大学を卒業後、日商岩井株式会社(現:双日株式会社)、米国ボーイング社を経て、LGT Venture Philanthropyやソーシャル・インベストメント・パートナーズにてインパクト投資に従事。2021年に阿座上陽平、陶⼭祐司と株式会社Zebras and Companyを創業。
 
石田 遼◎東京大学大学院で建築・都市設計を学ぶ。卒業後、マッキンゼーアンドカンパニーにて国内外の企業・政府の戦略策定・実行を支援、主に都市開発、公共政策などを担当。株式会社MYCITYの代表、株式会社point0の取締役などを経て、2022年に株式会社NEWLOCALを創業。

文=国府田淳 写真=杉能信介

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