宇宙

2023.12.19

「クリスマスの星」が冬至の空に輝き、「流れ星」も楽しめる今週の夜空

英国ソールズベリーのストーンヘンジで酒宴を楽しみながら日の出を見る人々(Getty Images)

今週は、北半球に住む人たちにとって一年で最も星空観賞に適した時期だ。22日金曜日の冬至には、太陽が一年で最も南に来る。日の出から日の入までの時間が最も短くなる日であり、長い夜を楽しむことができる。

今週、月は日が暮れるとすぐに明るく輝き、夜の間中光り続ける。毎晩観察していると、来週の満月である「コールド・クリスマス・ムーン」に向けて、徐々に満ちていくのがわかるだろう。その間に明るく照らされた木星とプレアデスと接近する。

今週の星空観賞と夜空について知っておくべきことすべてを以下に紹介する(日時は日本時間)。

12月20日水曜日:上弦の月

月はこの日上弦になり、正午過ぎに昇り、深夜に沈む。月の地球に向いた面は50%照らされている。日が暮れた後の夜空がはっきりと明るく照らされ、微かな星や星座を見つけるのが難しくなる。

この日以降、月は毎日明るくなっていき、30分程度早く昇るようになる。住んでいる地域の月の出の時刻をチェックしよう。

12月22日金曜日:冬至

この日の12時27分、地軸の北極側が太陽から最も遠くへ傾く。冬至は太陽が南回帰線(Tropic of Capricorn)の上に来る世界的な瞬間だ。北半球では、昼が一番短く、夜が一番長い日となり、天文学的な冬の到来を知らせる。

北極圏では太陽が昇らず、その一方で、南極では太陽が沈むことなく一晩中輝き続ける白夜となる。南半球では昼が一番長く、夜が一番短くなり夏が始まる。

12月22日金曜日:月が木星と接近、こぐま座流星群がピークに

日が暮れた後に東を見ると、満ちていく凸月(半月と満月の間)のすぐそばに、明るい惑星、木星が見える。現在木星は「King of Planets(惑星の王)」として空高く輝いている。22日金曜日、78%照らされた月が木星のすぐ上に見え、翌23日には86%輝く月が木星の横に見える。

月が明るく輝く今週の空は、こぐま座流星群を見るには少し明るすぎる。見頃は23日土曜日の未明から明け方だが「流れ星」の数は少ない。こぐま座流星群は毎年12月下旬に活発になる。

12月24日日曜日:月とプレアデス星団が接近

この日の日没後、東の空を見ると93%輝く満ちていく月のすぐ左にプレアデス星団(すばる)が見える。美しく明るい星団だ。月の輝きが星々の明るさを邪魔するので、ベストの光景を見るには双眼鏡を使うことをお勧めする。

今週の天文現象:冬至の日の出と日の入

冬至は北半球で昼が最も短くなる日で、数千年前から人類の文化で記念の日とされてきた。約5000年前、新石器時代のストーンサークルは、夏至と冬至の日の出と日の入りに、正確に向きを一致させていた。冬至は、北半球の空で太陽が最も南を通る時であり、太陽は昇る時も沈む時も最も南の点を通る。

冬至を過ぎると、日の出と日の入の位置は北へとずれていき、6月の夏至に最北端へ到達する。3月の春分と9月の秋分には、冬至と夏至の中間に来る。

各地の日の出/日の入り、月の出/月の入りの正確な時刻については、気象庁のウェブこちらのサイトなどを参照して欲しい。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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