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2023.12.22

配膳ロボットは個人経営の飲食店にも普及するか

プレスリリースより

レストランの配膳ロボットは、もはや珍しいものではなくなった。まず思い浮かぶのは、ファミリーレストランなどの広いフロアを行き交う姿だが、それとはまったく趣が異なる配膳ロボットのいる光景があった。個人営業の小さなハンバーガー店だ。

浅草の鉄板ハンバーガーレストランが、1台の配膳ロボットを導入した。テーブル4つと4人掛けのカウンターだけの小さな店だが、アルバイトが見つからず、店主ひとりが調理と提供を行っていた。しかし、鉄板料理は目を離すことができず、お客さんに料理を出す間は調理を止めなければならない。ひとりのお客さんに対して、前菜、飲み物、メインと3回、キッチンとテーブルの間を往復するため、大変に忙しい。

そこで、OrionStar Robotics(オリオンスターロボティクス)のAI配送ロボット「LinkBot」を導入した。スマホアプリで簡単に操作でき、料理をトレイに載せてワンクリックで指示すれば目的のテーブルまで運んでくれる。客が料理を取ると自動的に待機場所に戻る。調味料や紙ナプキンなどを注文に応じて届けるときも、店主はキッチンを離れずに済む。店主は体力的な負担が大幅に緩和され、客の評判もいいという。小さな店でも配膳ロボットが活躍できるという好例だ。そこでは、ロボットにクリスマスの飾り付けをするなど、店主と「仲良く」やっているようだ。

オリオンスターでは、大規模チェーン店のみならず、このような個人経営の小さな店の業務サポートにも力を入れている。店主ひとりロボット1台の小さなレストランなんて、SFアニメに出てきそうな未来のほのぼのした光景を想像して、ちょっとホッコリする。ロボットが、私たちの生活にだんだん馴染んできた感がある。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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