だが、裁判で「ペットの犬が通常の世話を受けるために必要な金額を過度に上回っている」との判断が示されたことから、その金額は200万ドル(約2億8000万円)に引き下げられた。
また、シャネルのクリエイティブディレクターだったカール・ラガーフェルドは、およそ3億ドル(約430億円)と推定されていた財産のうち、相当額をバーミーズ種の愛猫「シュペット」に残したとされる(正確な額は不明)。「モデル」として活動してきたシュペットは、自らも数百万ドルを稼いでいるという。
SF作品『スタートレック』の生みの親として知られるジーン・ロッデンベリーの未亡人は、2008年に死去した際、ペットの犬や猫たちに約330万ドル(約4億7000万円)を残したと伝えられる。
そのほか、1988年に死去したイギリスのアンティーク・ディーラー、ベン・レイが飼っていたペットの「ブラッキー」は1250万ドル(約18億円)を相続し、世界一裕福な猫としてギネス世界記録に登録されている。レイは、家族には何も残さなかったという。
家族には相続させないという著名人は他にもいる。『スター・ウォーズ』の生みの親であるビリオネアのジョージ・ルーカスは、自身の映画製作会社をディズニーに売却して得た45億ドル(約6400億円)は4人の実子に受け継がせるのではなく、教育支援のために寄付する考え。
俳優のミラ・クニスとアシュトン・カッチャー夫妻、ダニエル・クレイグ、アップル創業者スティーブ・ジョブズの未亡人であるローレン・パウエル・ジョブズなども、子どもには相続させないと明言している。
(forbes.com 原文)
※円換算は現在の為替レートによる