米国の都市
米国からは8都市がランキング入り。ニューヨークが2022年から2つ順位を上げて8位に入ったほか、ロサンゼルス(19位)、オーランド(25位)、ラスベガス(34位)、マイアミ、(35位)、サンフランシスコ(42位)、ワシントンD.C.(48位)、ホノルル(67位)と続いた。これら8都市は、多様な文化、娯楽、観光を提供していることが評価され、世界の観光地の中で米国が誇る強い存在感に貢献している。
旅行のトレンド
報告書では、持続可能な観光など、旅行における大きなトレンドに注目している。環境負荷への意識が世界的に高まる中、各都市は公共交通網の整備やオーバーツーリズム対策などの施策を講じつつある。こうした取り組みは、環境保全だけでなく、地域社会の生活の質を高めることにもつながる。「各都市は現在、オーバーツーリズムの課題に独創的に取り組んでいる」とポポワは言う。「受け入れる観光客数の制限から、あまり知られていない観光地のアピールまで、文化遺産を保護しつつ、観光客と地域社会の両方に利益をもたらす観光の実現が取り組みの焦点となっている」
今後の展望については、困難が迫りつつあるとポポワは指摘。「生活費の上昇、インフレ率の変動、地政学的な不安定性により、観光産業はレジリエンス(回復力)を試されることになる」「価値に着目し、地元に根ざした持続可能な旅行の選択肢への需要が、業界の方向性を形作るだろう」と語った。