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2023.12.31 08:00

現代人に広まる「デジタルため込み症」 自己診断のための10項目

デジタルため込み症の自己診断

デジタルため込み症は、その新規性と現代的な性質からまだ研究がそこまで進んでいないが、その症例は増えており、原因や症状、メカニズムを理解するニーズが高まっている。

このニーズに対応するため、学術誌Computers in Human Behaviorに掲載された論文では、デジタルため込み度を10項目で測る方法が考案された。次の文をそれぞれ読み、自分にどれくらい当てはまるかを考えてみよう。

1. 古いファイルや使っていないファイルを削除するのをとても難しく感じる
2. 自分の仕事に直接関係のないものでも、デジタルファイルを蓄積する傾向がある
3. 特定のファイルを削除することは、愛する人を削除するようなものだ
4. 特定のファイルを削除すると、不安を感じる
5. 特定のファイルを削除しなければならないことに、強い抵抗感がある
6. 保存しているファイルの中には、いつか役に立つかもしれないと強く感じるものがある
7. 所有しているデジタルファイルの数がわからない
8. 特定のファイルを削除することは、自分の一部を失うようなものだ
9. 特定のファイルを削除することを考えると、不快な感情が沸く
10. ファイル数が多すぎて、特定のファイルを見つけるのが難しいときがある
 
デジタルの所有物を手放すことに苦悩しているのなら、自分の削除行動(あるいはその欠如)と、それらを持ち続けている根本的な理由を振り返ってみよう。自分がそのファイルに持つようになった愛着について考えると同時に、デジタルため込みが自分の幸福とデジタル空間に対して及ぼす影響を考慮する。FOMOや感傷的な価値、将来役に立つかもしれないという考えが、自分のデジタルため込み癖の原動力になっていないか、自問してみよう。

まとめ

デジタル時代の今、たくさんの思い出や計画を大量に持ち続けることは、かつてないほど簡単になっている。そうしたバーチャルな備蓄の山を認識することは、デジタル所有物との健全な関係を育むための第一歩だ。デジタルファイルへの執着が苦痛の原因になっていたり、デジタル空間を効率的にブラウズングする能力が妨げられていることに気づいたら、デジタルライフを断捨離し、整理するための戦略を検討すべきかもしれない。デジタル所有物を管理するための思慮深く意図的なアプローチは、より合理的でストレスのないデジタル体験につながることを覚えていてほしい。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛・編集=遠藤宗生

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