AI

2024.01.03 08:00

AI訓練の熱で部屋を暖め、収入も得られる 米スタートアップの電気ヒーター

遠藤宗生

ただし価格は安くはなく、800~1000ドル(約11万~14万円)だ。月額28ドルの報酬が得られる場合、購入代金を回収するまでには最低でも28カ月が必要になる計算になる。夏場は暖房としては使わない(その場合も空気清浄機としては使えるが)ことを考えると、投資の回収にはさらに長い期間が必要になりそうだが、エネルギーの有効利用という観点では、有意義な製品になりそうだ。
 
ヒートビットは以前、ビットコインの採掘に特化したモデルを発売し、クラウドファンディングのキャンペーンなどで100万ドル以上を売り上げた。対する現行モデルは、AIのトレーニングにより焦点を絞ったものだ。
 
ひとつ疑問に思うのは、暖房需要が劇的に低下する夏に何が起こるのかということだが、ブサロフは、この製品を世界展開することで、常に寒い地域に住む人々が製品を使用するようにしたいと考えている。
 
もう一つの疑問は、世界の膨大な数の家庭にこれが普及した場合、ネットの接続の確保が問題にならないのか、という点だ。その答えは今のところ、はっきりしない。
 
forbes.com 原文

編集=上田裕資

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