Xのユーザーは、数週間前からX社に詐欺を警告しようとしている。「Twitter Blueはハッカーに利用され続けている」と、政治学者のトーマス・フィッシャーは10月15日にXトークンに関するスレッドで述べた。映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』のフォード・プレフェクト役で知られる英国人俳優のジェフ・マッギヴァーンもXトークンを非難し「Xは詐欺に気づいているが、それを止めるために何もしていない」と主張した。
スペースXの詐欺コインも
しかし、Xトークンは、マスクが所有するXで増加し続けるマスクのなりすましや暗号資産詐欺の最新の事例の1つに過ぎないのが現実だ。今年の夏には「スペースXコイン」と呼ばれる詐欺コインが、投資家に「プレセール」を宣伝していたし、それ以前には「テスラトークン」が横行していた。さらに、マスクが偽の投資スキームを支持する様子を描いたディープフェイクの動画は、数え切れないほどの消費者を騙している。一方、Xの大手の広告主たちは、詐欺のためではなく他の理由から、マスクが率いるXへの広告出稿を停止している。ニューヨーク・タイムズ(NYT)が報じたところによると、4月と5月のXの広告売上高は前年比59%減だった。さらに、先日はマスクが反ユダヤの陰謀論を支持したことを受け、Airbnbからアマゾンに至るまで、大手の広告バイヤーが軒並みXの広告の購入を中止した。
そんな中、Xは広告の買い手に大幅なディスカウントを提供している。新たな取り組みでは、認証済みのXユーザー(Xに月額8ドル以上、年間84ドル以上のプレミアム会員費を支払っているユーザー)は、1000ドル支払うごとに1000ドル相当の広告を無料で出稿できる。このセールについてマスクは11月24日、1億6400万人を超えるフォロワーに向けて「お得なセールだ」とツイートした。
(forbes.com 原文)