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2023.12.16 12:00

イーロン・マスク公認を騙る詐欺コイン「Xトークン」が横行中

イーロン・マスク(Shutterstock.com)

イーロン・マスク(Shutterstock.com)

ここ最近、X(旧ツイッター)のプラットフォーム上で猛威をふるうのが「X Token(Xトークン)」と呼ばれるニセの暗号資産の詐欺広告だ。Xの公式暗号資産を装ったこのトークンは、Xのロゴやイーロン・マスクの画像を使用した広告を、Xだけでなくフェイスブックでも展開中だ。

マスク自身は、暗号資産を発行する計画がないことを2度にわたって明らかにしており「超明確に言っておくと、私のどの会社も暗号トークンを作ることはない」と11月の投稿で述べていた。

しかし、マスクがこのトークンに関与していないからといって、彼がXトークンから利益を得ていないわけではない。というのは、この詐欺の首謀者たちは、9月の立ち上げ以来、Xの広告枠を買い続けているからだ。彼らはまた、広告キャンペーンに用いる膨大な数の認証済みアカウントを取得しており、その対価として数千ドルをXに支払っている。

Xトークンの広告は、ユーザーをマスクの会社のロゴをあしらったプロ仕様のサイトに誘導する。詐欺師たちはそのサイトで、総発行枚数が647万5000枚のXトークンのうちの約400万枚を1枚3.95ドルで販売し、累計1500万ドル(約22億円)を売り上げたと主張している。

Xトークンの運営者らは、最新のウェブサイトのドメインをマレーシアのクアラルンプールに本社を置くWhoisProtectionを経由して11月17日に登録した。このドメインを分析すると、スペースXをテーマにしたドメインや、バイナンスの創設者であるチャンポン・ジャオのニックネームの「CZ」を含むドメインなど、他の暗号資産関連の疑わしいURLとつながりがあることがわかる。Xトークンのサイトは、偽造パスポートやその他ID窃盗に使われる書類の地下マーケットとも関係がある。

Xトークンはまた、多数の認証済みのXアカウントを用いて宣伝を行っている。フォーブスは、9月初旬から11月25日までの間にこのトークンの広告を掲載した18のアカウントを特定した。そのうちのいくつかは、10万回以上のインプレッションを獲得していた。
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編集=上田裕資

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