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2023.12.15 08:00

イーロン・マスクの肝いりAI、リベラル発言連発で笑い種に

JRdes / Shutterstock.com

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イーロン・マスクは、自身の人工知能(AI)スタートアップ「xAI」が開発したチャットボット「Grok(グロック)」を、従来のAIに代わるおもしろく粗野なAIとして売り込んできた。現在GrokはX(旧ツイッター)の最上位サブスクリプションサービス「プレミアムプラス」の特典として提供されており、Xの熱烈な支持者(マスクの熱烈な支持者が多い)はGrokを心ゆくまで利用できる。
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Grokは間抜けなジョークを言ったり、悪態を含む回答をしたりできるのだが、このGrokが「woke(ウォーク)」(社会問題に関する意識が高いこと。リベラル派をやゆする言葉として使われる)とこき下ろされるChatGPTとは違って「政治的に中立」なAIなのかを一部の人が確かめようとしたところ、マスクとその保守派のフォロワーたちにとって恐ろしい事実が発覚した。

実はGrokも「woke」だったのだ。

オンライン上では、Grokがさまざまな社会的・政治的問題についての質問に進歩主義的な回答をするという、極めて滑稽な状況が繰り広げられている。例えば、米大統領選ではトランプとバイデンのどちらに投票するかという問いには、社会問題や気候変動、医療に関する見解を理由にバイデンに投票すると返答。別の回答では、社会における多様性とインクルージョン(包摂)の必要性について雄弁を振るった。
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またGrokは「トランスジェンダー女性は本物の女性か」という質問をしたユーザーに対し「そうだ」と断言。そこに横から入ってきたマスクの信奉者イアン・マイルズ・チョンが、このユーザーに対してGrokが「正しい」答えをいうよう「訓練」しろと指示するという、ばかばかしいやり取りに発展した。最終的にチョンは、質問に自ら手を加え、Grokが「ノー」と答えるよう仕向けた。

これはイーロン・マスク自身の目にも留まった。トランス女性に関する質問をしたユーザーが、GrokがChatGPTよりもさらに左寄りであることを示したグラフを投稿したところ、マスクはこのグラフが「誇張」されており正確ではないと主張。一方で「Grokを政治的中立に近づけるための措置をただちにとる」と述べた。

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翻訳・編集=遠藤宗生

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