クーパーバーグとシューマーらは、フォーブスが11月28日に発表した若手起業家リストの「30 UNDER 30」の2024年版のコンシューマー・テクノロジー部門に選出された。今年のリストに選ばれるための条件は、2023年12月31日時点で30歳未満であり、過去にこのリストに選ばれたことがないことだった。
今年の本リストの受賞者たちは、さまざまなジャンルでAIを活用している。投資アプリ「Alina Invest」を立ち上げたイヴ・ハリミ(27)とアナム・ラクハニ(26)は、AIを用いて投資を自動化し、年間120万ドル(約1億7000万円)の収益を見込んでいる。20万人以上のZ世代がこのプラットフォームで投資について学び、ポートフォリオを作成し管理している
トロントを拠点とするスタートアップのTempo Labsの共同創業者のピーター・ゴクシュテイン(28)とケビン・マイケル(28)は、テキストベースのプロンプトを入力してコードを生成し、ウェブページやアプリを作成できるツールを開発している。「当社のAIツールは、専門知識を持たない人々が高品質のコードを作成することを可能にした」とゴクシュテインは述べている。
プロダクトデザイナーから起業家に転身したジョーダン・シンガー(28)は、AIデザインのスタートアップのDiagramを設立して10万人のユーザーを獲得し、2023年にデザイン大手Figmaに売却した。
AIを用いて学生が書いたコードの間違いを検出する学習プラットフォーム、Kira Learningの共同創業者のジャグリティ・アグラワル(28)は「今後は教育分野でもAIによってディスラプションが起こる」と述べている。評価額が7500万ドルのKira Learningは、2023年に250万ドル以上の収益をあげている。
本年度のリストには、AIが生成したテキストや画像を検出するためのツールを構築した起業家たちも選出された。AIツールの普及につれて物議を醸すことが増えたのが、コンテンツの不正使用の問題だが、シカゴを拠点とする研究者チームのスタートアップ企業、Glazeの共同創業者のエミリー・ウェンガー(29)、ショーン・シャン(26)、ジェナ・クライアン(29)の3人は、アーティストが同意なしに作品をスクレイピングされ、AIのトレーニングに使用される被害からアーティストを保護するツールを開発した。このツールは100万人以上のアーティストに使用されている。