詐欺ゲーム疑惑の『The Day Before』開発元、批判にまさかの開き直り

うそ八百に聞こえるかもしれないが、これはうそではない。というのも、Steamで販売したゲームの売り上げは、すぐに開発・販売元の手に渡るわけではなく、各月の売り上げが翌月30日に支払われる決まりとなっているのだ。なので、Fntasticは売り上げを一切手にしておらず、同社が以前明言した通り、クラウドファンディングでの資金調達も行っていない。

Fntasticは今回の投稿で返金に応じると表明しているが、Steamはすでにかなり前から、同作については既定のプレイ時間を超えた人に対しても返金に応じている。『The Day Before』の返金率は、同社の廃業発表前でも49%に上っていた。同社が今回の件から利益をまったく得られない可能性は極めて高い。ゲームの開発費ではなくとも、少なくともマーケティング費の負担により多額の負債を抱えていることだろう。

Fntasticと『The Day Before』を支援していたほぼ無名の企業である販売元のMytonaも、コメントを発表。今回の件について謝罪し、返金に応じると表明した上で「ゲームの未来についてFntasticに打診した」と説明した。ただ、このゲームに未来などあるのだろうか。同作はもうSteamでは販売されていない。サーバーは現在も稼働しているが、いつ停止してもおかしくない。

極め付きは、X上で殺到した批判に対してFntasticが放った一言かもしれない。同社は「恥を知れ」というあるユーザーのコメントに「これは私たちにとって初めての大きな経験だった。仕方ない」と返答した。

正直、オチとしてはこの上ないものだ。私たちは、これを教訓とするとしよう。

forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

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