2023.12.16

JAFが教えてくれるクルマの冬支度

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温暖な都会に住んでいる人間は、車の冬支度と聞いても、もしかしたら積もるかもしれない雪の日のための滑り止めぐらいしか思いつかない。しかし、冬ならではの車のトラブルは意外なところにあった。JAF(日本自動車連盟)は車の冬支度を呼びかけている。

JAF大阪支部では、昨年の年末年始のロードサービス出動件数が3753件にのぼった。そのうちの53パーセントを占めたのが、なんと「バッテリー関連」。冷え込む早朝に車を始動させようとしたがバッテリーがあがってた、なんてことが多いらしい。バッテリーは気温が低くなると性能が低下し、エンジンをかけるのに必要な電圧が取り出せなくなることがある。とくに古いバッテリーで極端に電圧が下がると過放電状態となり、バッテリー交換が必要になるので要注意だ。

もうひとつ、JAFが警告する冬のトラブルは「燃料切れ」。大阪支部では年末年始に67件を記録した。冬の燃料切れは、ヒーターが効かなくなり非常に危険だ。高速道路ではガソリンスタンドがない区間が長く続くので、大雪での渋滞を考慮すると事前に給油しておくことが重要。また、遠くへ出かける際には、ガソリンスタンドの位置を事前に確認しておくようにとJAFは話している。

このほか、寒冷地ならではのトラブルがある。ポイントは3つ。一晩駐車したあとのパーキングブレーキ、フロントガラス、ドアの凍結だ。駐車するときは、ワイヤーが凍結して外れなくなる恐れのあるパーキングブレーキは使わず、代わりに車止めを使う。フロントガラスは撥水コートをしておくか、カバーをかけておくと凍結を防げる。さらに意外なのはドアの凍結だ。雨が降っていたりして、ドアのパッキン部分が濡れたまま閉めてしまうと、翌朝には凍って開かなくなる。JAFは、フロントガラスとドアの凍結対策を動画で説明しているので、雪国を訪れる予定のある人は参考にしてほしい。

年末年始には自動車整備工場やディーラーが休みになるので注意が必要だとJAFは訴えている。そのためにも、今から車の冬支度をしっかりしておこう。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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