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2023.12.15

トイレつまりの修理代 安すぎる業者も再確認を

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ある日突然やってくるトイレつまり。普通の家庭なら、何年に1度あるかないかの緊急事態だ。修理業者を慎重に選んでいる猶予はない。だが、そこに付け込んで法外な代金をふっかけてくる業者もある。またうんと安い料金を謳っていながら、あとから高額な代金を請求する悪質な業者もある。痛い目にあわないために、修理代の相場と仕組みを知っておこう。

一般家庭の生活トラブルを解決する総合プラットフォーム「生活110番」を展開するシェアリングテクノロジーは、トイレのつまり修理について、水道修理業者32社を対象に価格調査を行った。そこでわかった相場は1万6500円。ただしこれは最低料金。トイレのつまりは実際に現場を見てみないと適切な修理方法がわからない。作業が増すごとに料金が加算される仕組みなので、そこを考慮しておく必要がある。

修理方法は大きくわけて3つ。簡単なつまりは、ローポンプという道具で排水管に圧力をかけて除去する。いわゆる「スッポン」の協力版だ。これで直れば安あがりだが、場合によって薬剤を使うことがあり、別途料金がかかる。

戸建てのトイレの排水管は、直接下水道につながっているのではなく、途中に汚水枡がある。その汚水枡と下水管の間がつまった場合は高圧洗浄機を使うことになる。高圧洗浄は、つまりの箇所やホースを延ばす距離などによって価格が変わる。高圧洗浄の相場は1万1000円から12万1000円。

さらに、高圧洗浄でも流せない異物が詰まってしまった場合は「高確率で」便器の脱着が必要になるという。便器着脱作業の相場は8800円から7万7000円。便器のメーカーや種類によって工事の難易度が変わるので、代金に幅がある。

これらが作業ごとに加算される。ローポンプを試して、次に高圧洗浄を行った場合は、相場価格でも2万円前後になる。また、便器の着脱の場合はローポンプで汚物を流してからの作業となるので、ローポンプと便器着脱の合計金額になる。また、深夜や早朝、遠隔地の場合は20〜30パーセントの割増し料金がかかることも考えておこう。

ローポンプはホームセンターでも売られているので、簡単なつまりなら自分で対処できるが、自分でやるか業者を呼ぶかをどこで判断すべきか。その基準をシェアリングテクノロジーが示している。

・ゴボゴボ音がする、水が少しずつ流れている → 自分で直せる可能性が高い。
・異物を落とした → 手で取れそうなら自分で取る。取れないときは業者を呼ぶ。
・原因不明、便器から水が溢れる、2日以上水が減らない、台所や浴室の排水も悪い → 業者を呼ぶ。

良心的な業者でも数万円になることがあるので、流していけないものは流さない、水に溶けるものでも一度に大量に流さないよう気をつけよう。業者に依頼するときは、料金体系をよく聞くこと。最低料金が1万6500円からかけ離れている業者、とくに安すぎる業者は要注意だ。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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