炭素削減に本腰の米国、高速鉄道プロジェクトに投資拡大

ブライトラインの車両(Shutterstock.com)

高速鉄道は炭素排出量を減らす

カリフォルニア州とブライトラインは、低炭素型の高速鉄道を売り込んでおり、両者とも主に再生可能エネルギーを動力源としている。英国と欧州の研究者がまとめたデータによると、パリ―ロンドン間を走るユーロスターのような電気を動力源とする高速列車の二酸化炭素(CO2)排出量は、乗客1人/1km輸送当たり4gに過ぎないという。これに対し、欧州を運行する航空便の平均は、乗客1人/1km輸送当たり246gだ。
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鉄道業界に比べ、米国全体の炭素排出量の3%を占める航空業界では、脱炭素化への道筋が見えていない。チェン教授によると、米国内の航空便は平均1万ガロン(約3.8万リットル)のジェット燃料を消費し、1日4万便が飛行するため、約4億ガロンのジェット燃料が消費されているという。

高速鉄道は、東海岸から西海岸までの移動や、大西洋や太平洋の横断を代替するものではないが、風雨や、熱波・寒波の影響を受けにくいため、米国における輸送に安定性をもたらす可能性がある。

「強靭な交通システムの構築には、代替となる輸送手段を検討する必要があり、高速鉄道は重要な役割を果たすことができる」とチェン教授は語った。
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forbes.com 原文

編集=上田裕資

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