アップルのiPhoneは常に優れたマイクを搭載してきたが、次世代のマイクはさらなるレベルへと進化するようだ。目的はSiriの体験を大幅に改善することにある。iPhone 16シリーズの全機種がアップグレードの恩恵を受けるようだ。
Medium（メディウム）への投稿で、ミンチー・クオは「私の最新の調査によれば、iPhone 16の全モデルはマイクの仕様が大幅にアップグレードされます。防水性能の向上に加え、重要な仕様のアップグレードはSNR（信号対雑音比）の向上です。これによってSiriの操作性が大幅に改善されます」と述べている。
もちろん、携帯電話のマイクが改善されることは歓迎すべきことで、まずは通話品質の向上が期待できる。しかし、クオは、このアップグレードは人工知能（AI）とAI生成コンテンツ（AIGC、AI-generated content）に関連するものだと考えている。「AI生成コンテンツが2023年に大きな人気を集めたことから、iPhone 16がこれに関連する革新的な機能を提供すると予測するのは難しくありません」とクオは述べる。
クオによれば、アップルはiPhoneにおいて音声が重要な要素であることを踏まえ、AIGCを統合するために最近Siriチームを再編成したという。つまり、より優れたマイクがSiriを強化する可能性があるということだ。具体的には、「これは、アップルが、より多くのAI/AIGC機能をSiriに統合し、iPhone 16の主要なセールスポイントにしようと狙っていることを示しているかもしれない」と彼は言う。
アップルは、自社が呼ぶ「AIおよび生成AI」に長い間取り組んできたと述べており、来年にはこの作業が実を結び、新しい能力を提供する可能性がある。なおクオは、アップルはこの分野で唯一無二の存在になるわけではないともコメントしており、「2024年にAIデバイスがコンシューマーエレクトロニクス（消費者向け電子機器）の重要なトレンドとして浮上する中で、他のアップル製品や高級Androidスマートフォンもマイクをアップグレードする可能性が高い」と述べている。
これは非常に理にかなっている。Siriをより強力にするためには、このバーチャル・パーソナル・アシスタントがあなたの問い合わせやコマンドをよりよく聞き取ることができるよう、ソフトウェアに見合ったハードウェアがなければ意味がない。
より優れたマイクは、iPhoneの全体的な性能を向上させる。通話からFaceTime、撮影する動画のよりはっきりした音声、さらにはZoomのような会議アプリも、優れた音声の恩恵を受けるだろう。
iPhoneの噂に関してはまだ早い段階だが、既に新設計のバッテリー、過熱を防ぐための内部変更、ディスプレイ用の新素材についての情報が流れている。そして、さらに多くの特徴が明らかになる時間はまだ十分にある。
（forbes.com 原文）
