仏AFP通信によると、フランス政府は近い将来、たばこ税を引き上げ、使い捨て型の電子たばこを禁止する予定だ。これは欧米の中では特に喫煙率の高い同国で、喫煙を抑制する試みとなる(BMC公衆衛生の調査によると、2018年時点でフランスの成人の25%が喫煙していた)。
オーストラリア政府も同日、来年1月1日から使い捨て電子たばこの輸入を禁止すると発表した。若年層の間で電子たばこの使用が増加していることについて、同国のマーク・バトラー保健相は「憂慮すべき」事態だと発言していた。同国では、各種電子たばこを一括して違法化する法案が来年提出される予定。
フランスとオーストラリアが今回の動きに踏み出す1カ月前には、英国のリシ・スナク首相が、たばこを合法的に購入できる国民がいなくなるまで、現在18歳である法定喫煙開始年齢を毎年1歳ずつ引き上げるよう提案していた。この法律では、2008年以降に生まれた国民は合法的にたばこ製品を購入することができなくなる。スナク首相はこれにより、英国史上初の「煙のない」世代を生み出そうとしている。
香港では盧寵茂保健相が、たばこ輸入税の引き上げや現在18歳とされている法定喫煙開始年齢の引き上げ、ある年以降に生まれた人のたばこの購入禁止、電子たばこや加熱式たばこ製品などの代替喫煙製品の禁止など、14項目の提案について世論を募った。
ニュージーランドは昨年、たばこに含まれるニコチンの量を減らし、認可を受けたたばこ小売店の数を2027年まで徐々に減らしていく法律を可決。2027年には、2009年1月1日以降に生まれた人にたばこ製品を販売することが違法となる。この法律では、全国民がたばこを購入することができなくなるまで、法定喫煙開始年齢が毎年引き上げられる。ところが米紙ニューヨーク・タイムズが報じたところによると、ニュージーランドの右派新政権は先月下旬、「大規模な闇市場」が生まれることを避けるため、この法律を廃止すると発表した。