自分で自分を褒める 師走の「キャリアの棚卸し」のすすめ

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忘年会が続く12月、1年が終わる大晦日までの間に、半日かけて必ずやることがある。1年の振り返りだ。

自らのキャリアに積極的に向き合い、成功している人たちは必ず定期的にキャリアの棚卸をしている。自らの挑戦、苦労、学び、成長ポイントを振り返り、自己認識を高め、次の道を主体的に選んでいく。

体系的にやっている人もいれば、日々なんとなく考え、転職活動をするタイミングなどで集中的に考える人もいるだろう。あまり意識していないという人には、1年の終わりという節目に行うことをおすすめしたい。

まず、なぜ振り返るべきなのか? といえば、次のような目的があげられる。

・自分の成長を実感し、自己肯定感を高める
・自分のやってきたことを客観視して自己認識を高める
・1年間頑張ってきた自分をねぎらう

その際には、以下のような質問を自分に問いかけてみるとよいだろう。

・今年はどんな年だったか?
・どんな挑戦をしたか?
・どんなことを達成したか? その時、どう感じていたか?
・何が大変だったか? その時、どう感じていたか?
・何が学べたか?

1年の振り返りと言葉にすると簡単に聞こえるが、自らに向き合うのはエネルギーのいる作業だ。振り返りたくないこともあるだろうし、目を瞑りたくなることもあるかもしれない。そもそも、自分のことを考えることが苦手な人もいるだろう。そこで以下、振り返りのための7つのコツを紹介したい。

1. 前向きに考える

「反省モード」になる必要はない。何ができなかったか、ではなく、ひたすら何ができたかを考える。何ができて、それはなぜで、その時どんな感情だったか? そこから何を学ぶことができたか? に目を向けよう。

自分の人生の糧になる学びを一言で表すと何だろうか。「挑戦することの大切さを学んだ1年だった」「誰かにありがとうと言われる喜びを知った1年だった」「仲間に沢山助けられた1年だった」。振り返る大きな目的の一つは自己肯定感を高めるため。紡ぎだした一言があなたが歩んできた1年への最高のねぎらいになる。

2. 書き出してみる

ただ考えるだけではなく、できれば、書き出してみよう。紙でも、スマホのメモでも、パソコンでもいい。書き出すことで、思考を深めることもできるし、考えながら振り返ることができる。そして何よりもよいのは、将来辛いことがあったとき、自信がなくなったときに見返すことができることだ。

辛くなったときに、前向きだった頃の自分の経験、言葉ほど胸に刺さるものはない。僕自身も時々、過去の12月31日のメモを読み返すことがある。信じられないくらい前向きなことや学びが書いてあり、本当に自分で書いたのかな? と思うこともある。数年分読み返すとぼやけた心がすっきりする最高の薬になる。

3. 形はなんでもいい

メモでもいいし、ブログに書いてみるのもいいかもしれない。毎年、そのことだけを記していくノートをつくるのも、レジュメをアップデートするのでもよい。僕もブログに書いていた時期もあれば、転職するわけではないがレジュメの更新という形で1年を振り返っていた時もある。レジュメに書いておくと、いざというときに役に立つ。今の自分に合った形でやればいいのだ。
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