JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOは、上院の銀行委員会に他の大手銀行6行の頭取とともに出席し、ビットコインや暗号資産全体に断固反対していると述べた。
フォーブスが18億ドルの資産を保有すると推定するダイモンCEOは、暗号資産の唯一の使い道は「犯罪者や麻薬密売人」など、税金やマネーロンダリングの規制を回避しようとする犯罪者のためのものだと主張した。
「私が政府なら、この業界を閉鎖するだろう」と彼は語った。
民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員は、ダイモンCEOに、テロリストらが暗号資産を資金源としていることについて質問し「私は通常であれば大手銀行と手を組むことはないが、この問題は国家の安全保障に関わるものだ」と述べた。
ダイモンCEOが暗号資産を批判する一方で、JPモルガンは、ビットコインなどのデジタル通貨の基盤であるブロックチェーン技術に大きな投資を行い、企業間決済に特化したステーブルコインの「JPMコイン」を提供している。
これらの動きとは別に、今年は暗号資産に対する機関投資家の支持が高まっており、ブラックロックやフィデリティなどの大手が、現物ビットコインETFの立ち上げに向けた申請書類を米証券取引委員会(SEC)に提出した。ビットコインは年初から165%以上上昇し、2022年4月以来の高値をつけており、最大手の取引所のバイナンスが米国からの撤退を余儀なくされた中でも上昇を続けている。
ダイモンCEOは以前から暗号資産を嫌悪感を示しており、昨年秋には、暗号資産が「分散型のネズミ講」に過ぎないと述べていた。
(forbes.com 原文)