2028年のロサンゼルス五輪開催までの完成を目指し、早ければ年内に着工する。ラスベガス中心部とロサンゼルス東郊に位置するカリフォルニア州南部ランチョクカモンガを結ぶ全長350kmの路線を、時速320km以上で走る。
カリフォルニア州ではすでに、中部のマーセドとベーカーズフィールドを結ぶ全長約275km、1000億ドル規模の高速鉄道プロジェクトが進行中だが、運行開始は2030年代になる予定だ。同プロジェクトもまた、5日に31億ドルの助成金を獲得した。この路線は、最終的にサンフランシスコとロサンゼルスを結ぶ高速鉄道の第1段階として建設が進められている。
米国で唯一の民間旅客鉄道会社であるブライトラインは、すでに南部フロリダ州のオーランドとマイアミを結ぶ高速鉄道を運行しているが、その最高速度は時速約200kmにとどまる。同社に対する助成金は、米国が世界的に後れをとっている高速鉄道の建設支援などのために2021年に成立した超党派インフラ法に基づき支出される。同社はさらに、民間から90億ドルの追加資金を調達している。
地方紙ラスベガス・レビュー・ジャーナルは関係者の話として、バイデン大統領が今週ラスベガスを訪問し、連邦政府からの助成金について発表する予定だと伝えた。
米プロバスケットボールのチーム「ミルウォーキー・バックス」や欧州の複数のサッカーチームの共同オーナーでもあるイーデンスは、ブライトライン・ウェストが世界で「最も環境に優しい」高速鉄道になると語っている。運行に使う電力は、ロサンゼルスとラスベガスの間の砂漠にある太陽光発電所から購入する予定だ。
イーデンスは声明で「私たちは、米国が生産・建設する世界トップクラスで最新鋭の高速鉄道というビジョンを実現する仕事に取り掛かる準備ができている」と述べた。
(forbes.com 原文)