アップルの株価は、この日の午後遅くに2%上昇して193ドル(約2万8000円)程となり、時価総額は3兆100億ドル(約443兆円)に達した。
世界で最も価値の高い企業であるアップルは、拡大する利益とテクノロジー株全般の好調の波に乗り、今年になってから54%もの株価上昇を享受した。
アップルは11月、過去最高の利益となった四半期決算を報告。アナリストらは、ホリデー商戦を含む現在進行中の四半期に、同社がこの記録を塗り替えると予想している。
FactSetのデータによると、アナリストらは10-12月の今四半期について、アップルの売上高を1180億ドル(約17兆4000億円)、純利益を324億ドル(約4兆8000億円)と予想している。どちらも2021年以降の最高額となる。
この日、アップルに対する投資家の信頼を後押ししたのは、同社の利益率の高いサービス部門の目覚ましい成長を示唆するデータだ。UBSのアナリスト、デビッド・ヴォートは3日のメモで、Sensor Towerのデータによると、先月のApp Storeの利用は前年比11%増加し、今四半期にアップルのサービス部門全体の成長率が16%になるという予想を裏付けていると述べた。
約9400億ドル(約138兆円)。これは、今年アップルが上乗せした時価総額だ。この金額は、フェイスブックの親会社で世界で7番目に価値の高い企業であるメタの時価総額、約8150億ドル(約120兆円)を上回る。
アナリストらは概ね、アップルのすでに膨大な時価総額には成長の余地がほとんどないと考えており、アップルの平均目標株価197ドル(約2万9000円)はわずか2%増でしかない。Bernsteinのアナリスト、トニ・サコナギは先月のメモで、「高い成長率と利益率が期待されている他の巨大テック企業以上に、アップルに投資することを正当化する」のは難しいと書いた。アップル株は現在、将来の収益の約29倍で取引されており、S&P 500構成銘柄の株価収益率の中央値である17倍を大きく上回っている。
アップルは、時価総額が1兆ドルを超えている世界で7つの企業の1つであり、他にマイクロソフト、サウジアラムコ、アルファベット、アマゾン、エヌビディアが名を連ねるグループの頂点にいる。マイクロソフトは、今年株価が55%上昇して史上最高値を更新し、時価総額2兆8000億ドル(412兆円)で世界で2番目に価値の高い会社だ。アップルの株価は今年7月に史上最高値を記録し、2022年の27%安を取り戻した。アップルが前会計年度に記録した純利益は970億ドル(約14兆円)と、同社をS&Pで最も利益の高い企業へと押し上げ、銀メダルだったマイクロソフトの純利益720億ドル(約10.6兆円)を圧倒した。
(forbes.com 原文)