スタートアップ

2023.12.07 14:30

ビズ・ストーンがForbes JAPANに語った旧Twitterへの想いとビジネス哲学とは?

ソーシャルネットワークこそ最大のマーケティング・ツール

清水:そう言ってもらえてとても嬉しいです! ところで、もうひとつ伺いたいのが、マーケティングについてです。Twitterの出現で、20世紀と21世紀では、がらりと変わってきましたが、これからの経営者は、マーケティングに何を意識したらいいでしょうか?
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ビズ:人間が一瞬にして世界の100万人にメッセージを送れるTwitterは、いわば発明でした。その後、私の友人のケビン・シストロムが、写真を投稿できるInstagramを始め、社会の成長がより加速しました。ソーシャルネットワークは、経営戦略に役立つツールとして成長し続けているので、経営者は、それらを上手く活用するのが必須ですが、IT技術に精通している人物を雇用することも重要だと思います。

清水:SNSの活用において、政治や宗教についてTwitterは中立的な立場だったと見ていますが、公でサービスを提供する時の柱となる要素を教えてください。

ビズ:私がTwitter社に再び戻ってきた時に毎回受けた質問があります。それは「あなたが去ってから今回再び戻ってきましたが、あなたのいなかった間の社内での最も大きな変化は何ですか?」という内容。それに対して「最も大きな変化は、何も変わらなかったことです」と答えていました。つまり、問題があったら対処すべきなのに、問題があっても何も変わらない状態、変えられない状態になってしまっていたのです。
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具体的な一例として、私が戻ってから取り組んだことは、広告主に基づいているTwitterに、炎上する問題あるコンテンツを、AIを使って内容を読まなくても削除できる機能を実現させる、といったことでした。

多様化するAIへの投資

清水:ところで、2024年以降、ChatGPTを含むAIはどういう勢力図になると思いますか?

ビズ:ChatGPTを道具として使うのは楽しいし創造的で、思考のパートナーとして、私自身も毎日使っています。そこから、新しいアイディアも生まれるので、人間の能力を1000倍に増幅させるでしょう。

清水:最近の投資についても伺わせてください。面白い動きは、ありますか?

ビズ:やはりAIの世界では、魅力的なことが進んでいます。例えば、デバイス上で起動させる大規模言語モデルを縮小させるAI。トークナイゼーション、エンベッティング、リトリーブル、アグメンテッドなどを100ドルのデバイスで実現できてしまうのです。私の友人が手掛けているのですが。

清水:今後AIにどんなことをやって欲しいですか?

ビズ:重要かそうでないかを判別して返信してくれるメール管理です。私は4つのメールボックスを持っていて、毎日何百通ものメールが届くので、そんなAIがあれば、すぐ全員に返信できるでしょう。また、普通の人々が日常生活でAIと気づかず使うアプリケーションやプラットフォームが存在すると面白いと思います。するとAIがさらに多くの人が気軽に利用できるようになると思います。
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文=中村麻美

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