イヤホン型ウェアラブル脳波計の開発とニューロテクノロジー研究を行うVIEは、サウナで「ととのう」状態の脳活動と気分変容を解明し、アメリカの査読付きオープンアクセス科学雑誌PLOSで論文を発表した。VIEは20人の健康な男女を、サウナに入るグループ(休息、サウナ、水風呂、外気浴)と入らないグループ(休息、温浴、休息)とに分け、ウェアラブル脳波計で脳波を測定した。
すると、サウナに入るグループの脳波はシータ波とアルファ波が大幅に増加した。アンケートでもこの脳波の変化にともない「浮遊感」や「リラックス感」の主観評価が高かった。また、注意力に関連する脳波が低下し、聴覚情報処理に関連する脳波が大幅に増加することがわかった。これは、注意力を高めなくても音声を処理できていることを示す。
「ととのう」という言葉は、サウナマニアで漫画家のタナカカツキ氏が提唱したもの。その言葉がぴったりくるサウナに入った後のあの爽快感は、つまり、脳がリラックスして処理能力が高まった状態だったようだ。
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