欧州

2023.12.03 12:30

ロシア軍、貴重なウクライナ攻撃機を破壊…と思いきや実はダミー


最初の数機のイズデリエ53は、ドウヒンツェベ空軍基地のクルライナ軍の連隊を驚かせた。ランセットは9月19日かそれ以前に、基地内の壁に守られた場所にいたミコヤンMiG-29戦闘機を爆破した。続いて10月10日かそれ以前には、2機目のイズデリエ53が、同基地に駐機していた本物とみられる飛行可能なSu-25を攻撃した

このドローン2機による攻撃で、前線とクリビーリフの間に防空網の穴があることがはっきりした。ウクライナはS-300やパトリオット、ナサムス、IRIS-T、ゲパルトといった優れた防空システムの多くをキーウ、ハルキウ、オデーサなどの主要都市の周辺に集中させており、他の地域の部隊や基地はあまり守られていないことがある。

ウクライナ軍の領土防衛部隊は、第1次世界大戦で使用された古いマキシムを含む機関砲や機関銃で武装した機動対空砲部隊を編成することで、こうした防空の穴を埋めている。これらの部隊は夜間も活動し、スポットライトや赤外線照準器で暗い空を見張っている。

ドウヒンツェベ空軍基地を守っているのは領土対空砲部隊なのか、それとも空軍の同様の部隊なのかははっきりしない。能動的な防御はないようで、ウクライナ軍は受身的な防御を展開。ロシア軍のドローンを本物の戦闘機から遠ざけるために、戦闘機のデコイを少なくとも1つ設置した。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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