資本金10万円から時価総額400億へ。創業7年で上場の大躍進を遂げた背景

資本金10万円を片手に、当時二人の学生が共同創業した株式会社Branding Engineer(現:株式会社TWOSTONE&Sons) 。渋谷の小さな雑居ビルから始まった彼らの挑戦は、創業から7年で東証マザーズに上場を果たすほどに成長を遂げた。創業者の二人はTWOSTONE&Sons(旧:Branding Engineer)代表取締役CEO:河端保志氏と、代表取締役COO:高原克弥氏。今回は河端氏より、創業から時価総額400億円にまで上り詰め、今も圧倒的な成長を続ける背景を紐解く。

資本金10万円から始まった上場ストーリー

創業から7年弱で東証マザーズに上場を果たし、現在時価総額約400億にまで成長を遂げている株式会社TWOSTONE&Sons。その始まりは資本金10万円からスタートした学生起業だ。創業者は株式会社TWOSTONE&Sons CEO 河端保志氏とCOO 高原克弥氏。

彼らの関係性はまるで地球と月のようだ。互いの強い重力が干渉し合い、地球と月はパートナーのような関係性を長年保っている。同社のオフィスには、その仲間たちという意味を込めて、会議室一つ一つに惑星の名前が付けられている。共同創業者の河端氏と高原氏も、彼らの強い意志が互いを引きつけ、地球と月のような関係であり続けるのだ。

そんな二人の出会いはプログラミング。彼らがプログラミングと出会ったのは小学生の時だ。インターネットの黎明期に生まれ、幼少期から遊びの延長でゲームを制作していた高原氏。そして、インターネットサイトに関心を持ち、小学生の時からサイト制作を行っていた河端氏。幼少期からプログラミング経験を持つ共通点を持った二人は、それぞれが大学院生・大学生の時に出会い意気投合した。こうして二人は資本金10万円をもとに、渋谷の小さな雑居ビルから学生起業家としての挑戦を始める。

非常識が常識へ変わる瞬間に、ビジネスは大きく動く

2013年10月に株式会社Branding Engineerを設立後、創業期は受託事業がメインであった。受託で資金を作り新規事業を作ることを目標に、河端氏は2年間無我夢中で走り続けた。しかし、現実は受託にリソースを取られ思うように自社サービスがなかなか立ち上がらない。同氏は悩んだ挙句、ベトナムのオフショア拠点も引き払い、事業を一気に切り替える決意をした。そして20人体制の組織は、創業者二人とアルバイト一人の三人による再スタートとなったのである。
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取材=戸村光 文章=金二美香

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