調査によると、Z世代はデータの安全性において従来型の銀行をより信頼しており、顧客を維持するためにはデジタルサービスに卓越する必要があります。
金融機関がこの急成長市場でシェアを獲得するためには、彼らの動機や価値観を理解する必要があります。本題についてWEFのアジェンダからご紹介します。
多くの企業と同様に、金融機関もZ世代の独特な特性や微妙な違いに戸惑うことがあります。
時にわかりにくい行動をとるこの20代の世代を誤解すると、大きな代償を払うことになりかねません。Z世代は英国の労働人口の約15%を占めており、今後、彼らが働き盛りの年齢に達し、最も収入を多く得る時期を迎えるにつれて、影響力は増大し、それに比例して支出や投資のパワーも飛躍的に拡大するでしょう。
お金や金融に対するZ世代の考え方は、上の世代と一致することもあれば、大きく異なることもあります。Z世代の注目を集め、増え続けるその資金を獲得するためには、企業は、何が彼らの心をくすぐるのかを理解し、彼らが今いる場所に出向き、意見や要望が型破りなものであったとしてもそれに応える必要があります。
「フィジタル」を手に入れる
1997年から2012年に生まれた世代を指すZ世代は、デジタル世界で育ってはいますが、伝統的な銀行を好む傾向もあります。例えば、銀行がデータを保護してくれることに対するZ世代の信頼は、彼らが大手ハイテク企業に寄せる信頼よりもはるかに高いのです。オリバー・ワイマン・フォーラムの「グローバル消費者センチメント(GCS)調査」によると、Z世代の43%が、実店舗のある銀行の支店は「安心感」を与えてくれるため重要だと回答しています。
しかし、Z世代と長く続く関係を築くためには、銀行は、実店舗と、この世代の多くが時間を費やすメタバースなどの競争力あるエキサイティングなデジタルサービスを組み合わせる必要があります。また、利便性、選択肢、価値、持続可能性、超パーソナライゼーションを求めるZ世代の欲求を満たすサービスを提供することも重要です。
デジタル領域を特別なものに
現在、ほぼすべての金融機関がオンラインでサービスを提供していますが、それだけではスマートフォンを片手に成長してきたZ世代を満足させることはできません。GCS調査によると、73%ものZ世代が、お気に入りのブランドを決定する上で顧客体験が重要な役割を果たすと回答。彼らは、お金の管理、仲間からの学び、コミュニティや楽しさを提供するツールを求めています。Z世代はデジタル・イノベーターを進んで活用しており、72%がネオバンク(オンラインのみのダイレクトな銀行)アプリを主な予算管理ツールとして使用していると、同調査に回答しています。
このようなデジタルファーストの企業は、魅力的なグラフィック、取引や投資先の選択に関する情報など、シームレスなユーザー体験を提供しています。
最も人気のある銘柄のリーダーボードのように、ゲーミフィケーションを取り入れた機能は、いわゆるプレイ・トゥ・アーン(遊んで稼ぐ)型のビデオゲームや、ミーム株現象に慣れ親しんだ世代には特に魅力的です。