暗号資産

2023.11.30

サッカーのC・ロナウド選手に集団訴訟、バイナンスの宣伝に関与で

クリスティアーノ・ロナウド(Shutterstock.com)

サッカー界のレジェンドのクリスティアーノ・ロナウドは、暗号資産取引所バイナンスの宣伝に加担したとして、米国で集団訴訟に直面している。

ロナウドは、2022年にバイナンスと提携して自身のNFTのコレクションを作成し、約8億4900万人のソーシャルメディアのフォロワーらに告知したとされている。

11月27日付けの裁判書類によると原告側は、ロナウドがバイナンスの未登録証券の販売に「参加し、幇助した」と主張し、10億ドル(約1470億円)の損害賠償を求めている。「彼の投資経験と膨大なリソースを考慮すると、彼はバイナンスが未登録の暗号証券を販売していることに関する潜在的な懸念を知っていたか、知るべきだった」と原告らは述べている。

ロナウドは、今でもバイナンスとの関係を維持している模様で、28日のX(旧ツイッター)の投稿で「@binanceといっしょに何かを作っている」と投稿している。フォーブスは、ロナウドとバイナンスにコメントを求めたが、現時点で回答は得られてない。

世界最大の暗号資産取引所のバイナンスは、21日に米国における法令違反の責任を認めて、司法・金融当局に対し合計43億ドルの罰金を支払うことで和解した。この和解により、バイナンスの創業者のチャンポン・ジャオは、CEOを辞任し5300万ドルの罰金支払いに合意した。

ロナウドに対する訴訟は、21日の和解から1週間足らずで起こされた。「バイナンスの詐欺が、ロナウドのような著名人の自発的な協力と支援によって可能になったことは明らかだ」と、原告らは主張している。彼らはまた「バイナンスは、有名人とのパートナーシップを利用して、彼らの取引所が安全な場所であると消費者に信じ込ませようとしていた」と述べている。

同様の訴訟に直面した著名人は、ロナウドのみではない。キム・カーダシアンは、自身のインスタグラムでイーサリアムマックスが販売する暗号資産を宣伝したが、投稿の対価を受け取っていたことを開示していなかったため、2022年10月に米証券取引委員会(SEC)から指摘を受け、126万ドルの罰金支払いを命じられた。

さらに、今年3月には、NFLスターのトム・ブレイディやNBAスターのステフィン・カリーらが、サム・バンクマン=フリードが設立した取引所のFTXを宣伝したとして訴訟を起こされた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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