22日に公開された『ウィッシュ』は、北米オープニング週末の興行収入が予想を大きく下回り、3位で発進。週末3日間の興収は1950万ドル(約29億円)、23日の感謝祭の祝日を含む週末5日間の興収は3170万ドル(約47億円)だった。
米メディアのデッドラインとバラエティは、北米5日間のオープニング興収を最大5000万ドルと予想していた。同作の製作費は2億ドル。
『ウィッシュ』の週末オープニング興収は、『ストレンジ・ワールド/もう1つの世界』や 『ラーヤと龍の王国』などの失敗作は上回ったものの、ディズニーがこれまでに製作したほぼすべてのアニメ映画を下回った。これに対し、オープニング興収が最も高い7作品はいずれも2010年代に公開され、初週の週末に4500万ドル以上を稼いでいる。
デッドラインは、同作の不振の原因として、予告編からストーリーがはっきり伝わらなかったことや、本編の内容がディズニー映画でおなじみの「滑稽な相棒たち(しゃべるヤギとふっくらした星)」が登場する「即席のプリンセス映画」に終始したことにあると評した。
批評家の中には、ディズニー創立100周年を記念して作られた同作が「マジカルなイベントというよりかは企業の商品」となっているとか「映画のマジックの一部を取り戻そうとする強引な試み」だと指摘する者もいた。
デッドラインは、『ウィッシュ』がストリーミングサービスのDisney+(ディズニープラス)でリリースされるのを待って自宅で観ようとしている人が多い可能性を指摘。匿名のアナリストはデッドラインに対し、ディズニーは人々に同作を映画館で観たいと思わせることができなかったとし、同作が「魅力的なコンテンツというよりかは、企業の誕生日祝賀」になっていると批判した。