レオパルト1A5は遠距離から精確に射撃できるので、乗員は砲弾を数発撃ったあと、ロシア側が長射程兵器で照準を合わせる前に、素早くその場を立ち去ることができるとフリホリーは説明。さらに「われわれは車両1両で離脱できます」とも述べ、レオパルト1A5は戦車1両での襲撃も可能だと示唆している。
ウクライナ東部の天候は現在、雪が多く、じめじめし、気温も低い。ウクライナ軍でレオパルト1A5を運用する最初の旅団とみられる第44旅団はこの方面で、行き詰まりつつあるロシア軍の攻撃に対しておおむね防御的な戦いをしてきた。レオパルト1A5は最終的に数個旅団に配備される可能性がある。
ルスランという戦車操縦士の話では、830馬力で高速のバックギアも備えたレオパルト1A5はこうした気候条件でもよく働くという。従軍する前はトラクターを運転していたというルスランはAFPに、この戦車は「とても操縦しやすい」とも語っている。
装甲の薄いレオパルト1A5に乗り組むウクライナの戦車兵にとって、こうした扱いやすさは好都合だ。爆発反応装甲などを追加しない限り、レオパルト1A5は重機関銃以上のロシア軍の兵器に対してきわめて脆弱(ぜいじゃく)だと考えられるからだ。
レオパルト1A5に乗るウクライナ兵の多くを訓練したデンマークの教官たちは、敵の砲火などをかわすために素早く頻繁に動くことの重要性を強調していた。ある教官は、レオパルト1は「走行と射撃に適している」とも評している。
(forbes.com 原文)