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2023.12.05 13:35

インド人の消費マインドが改善 独立記念日には前年比30%増の販売量

Walmartが過半数を所有するインドのオンラインマーケットプレイスFlipkartは、毎年恒例の旗艦ショッピングイベントであるBig Billion Days 2023の第10回目を2023 年10月8日から15日にかけて開催することを発表しました。

毎年、Amazon、Flipkart、Flipkart傘下のファッションプラットフォームであるMyntra、Meesho、Snapdeal、ShopCluesや、Ajio、Nykaa、Tata Cliqなどの大手Eコマース企業は、宗教的な祭日や祝日を中心に様々なセールやショッピングイベントを開催し、お買い得品や割引商品を提供して買い物客を集めています。

AmazonはGreat Indian Festivalを2023年10月8日に開始すると発表しています。BBDは通常、ヒンドゥー教の2大祝日である9日間の祭典ナヴラートリ(10日目のドゥッセヘラでクライマックスを迎える)とディワリ(およそ20日後に続く光の祭典)に先立って開催されます。

昨年は、ナヴラートリが9月26日に始まる前の9月23日から30日にかけてBBDが開催されましたが、今年はナヴラートリが10月15日から24日にあたるため、BBDは後半に開催されます。

本稿では、ナヴラートリとドゥッセヘラという祝祭シーズンに対する消費者心理、BBD期間中に消費者が購入しそうなカテゴリー、BBDに向けたFlipkartの取り組み、シームレスなショッピング体験のためのテクノロジー主導の機能など、BBD開催に向けた主なインサイトを紹介します。なお、今回紹介する見解の多くは、AmazonのGreat Indian Festivalにも当てはまると思われます。

市場規模とビジネスチャンス

2022年のBBDには、零細・中小企業(MSME)、キラナ(家族経営や個人商店)、ブランド、Shopsy(Flipkartが提供するソーシャルコマース)を通じた個人出店など、110万以上の販売事業者が参加しました。

Flipkartは公式には販売者の数について公表していませんが、BBD 2022の総括プレスリリースでは、BBD 2021の55%増に対し、BBD 2022では初回販売事業者の数は100%増加したとしています。

また、同社によると、販売事業者の50%以上がイベント期間中に売上を1.5倍増加させ、BBDでは"クロレバティ・セラー"と呼ばれる1000万ルピー(0.13億米ドル)以上の売上を達成した販売事業者数も前年比で100%以上増加したといいます。

また、Flipkartによると、このイベントを通じて全体で400万人の新規顧客が登録を行い、プラットフォームの総訪問者数が10億人に達したとされ、同社にとって新たなマイルストーンとなったことを報告しています。BBD 2022はインド全土で開催され、顧客の60%がティア2およびティア3の都市からの消費者でした。

BBD 2023は、引き続きインドの消費者にとって大きなショッピングイベントになると思われ、早期のイベント購入を可能にし、同時に販売者や配送パートナーにも利益をもたらすことが期待されます。
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文=RxR Innovation Initiative

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