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2023.11.28 11:00

ホテルだけじゃない、トコジラミが潜む6つの意外な場所 害虫専門家の助言

Shutterstock.com

不運な旅行者が旅先のホテルから自宅まで持ち帰ってしまう害虫として知られるトコジラミ(南京虫)。刺されると激しいかゆみに襲われ、駆除するのが面倒な厄介者だ。しかし、害虫の専門家によればトコジラミは、ホテル以外にもさまざまな場所に潜んでいる。観光客に人気の場所が多いが、それだけではない。

「トコジラミは小さいが耐性が強く、悪名高いヒッチハイカーだ。ホテルのベッドや荷物の置き場には、ほとんどの旅行者が気を付けているが、思いがけないところから生活に侵入してくることがある」と、米害虫駆除大手Anticimex Carolinasで企業研修を担当するローン・へインウィッチは指摘する。

一般的にトコジラミは、暖かくて二酸化炭素が多く、人間の匂いがする場所を好む。食料源(つまり人間だ!)の近くで、邪魔されることのない隠れ家を探すのだ。潜り込める隙間に事欠かず、布地があり、定期的な人の出入りがあるところはトコジラミにとって理想的な環境だ。

もちろん、ホテルの部屋にトコジラミがいないか確認することは悪くない。ただ、旅行中に限らず自宅近辺でも、意外な場所でトコジラミを拾ってしまう可能性がある。害虫の専門家に聞いた要注意スポット6カ所を紹介しよう。

クローク(手荷物預かり所)

「劇場、美術館・博物館、イベント会場などのクロークは無害な場所に思えるかもしれないが、こうした共同スペースにはトコジラミが潜みやすい」とへインウィッチは指摘する。上着を何着も並べて収納するため、トコジラミにとって居心地のよい隠れ場所ができる。コートやバッグに乗り移ったトコジラミを家に連れ帰ってしまう羽目になるという。

タクシーと公共交通機関

タクシー、電車、バスなど、布張りのある共有移動空間は基本的にどこでもトコジラミに遭遇する可能性がある。こうした一時的に利用する乗り物は、トコジラミが乗客から乗客へと飛び移り、バッグや衣服に潜り込むには絶好の環境だ。

ショッピングモール、レストラン、映画館

ショッピングモールやレストラン、映画館のような忙しない場所はトコジラミの隠れ家には不向きに思えるかもしれない。だが、常に人が集まることで、誰にも気付かれずにトコジラミが人から人へ乗り移る機会が生まれる。布張りの座席に潜んでいたり椅子やブースの継ぎ目に隠れていたりした個体が、無防備な状態のコートやバッグにいつのまにか紛れ込んでいるかもしれない。

アンティークショップ

海外旅行ではフリーマーケットやアンティークショップで買い物をし、美術品や衣類、小間物を持ち帰る人も多い。しかし、中古品店は衣類や日用品に潜んだトコジラミの温床になりやすい。

新品のマットレスにも

害虫駆除会社キリングスワースの専門家クリスチャン・トゥイードは、包装された新品の家具からトコジラミを発見したことがあるという。どうしてそんなことが起こるのだろうか。トゥイードによれば、ベッドマットレスを販売する会社の多くが古いマットレスを無料で撤去するサービスを提供している。トコジラミのついた古いマットレスを運んだトラックで新品のマットレスを運べば、買ったばかりのマットレスに虫がつく事態が生じるという。

ホテルの中はどこもかしこも

トコジラミはその名の通り、ベッドの中でよく見つかる。マットレスや布張りのヘッドボードなどは要注意だ。だが、昆虫学者で害虫駆除会社JP McHaleの社長兼最高経営責任者(CEO)のジム・マクヘイルによると、ホテル内の他の場所でも出くわす可能性がある。「ホテルは宿泊客が頻繁に入れ替わるため、各階層で害虫の影響が広がりやすい。トコジラミが誰の荷物に潜んでいてもおかしくない」
ベッドなどに潜むトコジラミ(Shutterstock.com)

ベッドなどに潜むトコジラミ(Shutterstock.com)


トコジラミはリンゴの種ほどの大きさの赤茶色の虫で、血を吸うと丸くふくらむ。幼虫の間は小さく半透明なため、見つけるのは難しいかもしれない。トコジラミの見つけ方のヒントはこちらの記事で紹介している。

forbes.com 原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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