これはグーグルが5月に発表した計画的な動きで、同社は2年間、非アクティブなアカウントを削除すると説明していた。グーグルの製品管理担当副社長のルース・クリシェリは、ブログ「The Keyword」への投稿で、これは必要なセキュリティ対策だと説明した。
「当社の内部分析によると、放置されたアカウントは、2段階認証が設定されている可能性がアクティブなアカウントの少なくとも10倍低い。つまり、これらのアカウントは脆弱であることが多く、いったんアカウントが侵害されると、個人情報の漏洩からスパムのような不要で悪意のあるコンテンツの媒介まで、あらゆることに利用される可能性がある」と彼は述べていた。
Gmailは、2019年時点で15億人のグローバルアクティブユーザーを抱え、最も人気のあるメールサービスの1つとされていた。その人気とアカウント設定の容易さから、詐欺師はGmailユーザーを標的にすることが知られている。また、グーグルが休眠アカウントを閉鎖して、ストレージスペースを空けたいと考えるのも理にかなっている。ユーザーベースの大きさを考えると、同社がアクティブでないアカウントのために多額のリソースを割いていることは明らかだ。
アカウントを維持する方法
しかし、削除が免除されるユーザーやユースケースも存在する。そのアカウントがグーグルのプロダクトやサブスクリプションの購入(追加ストレージ容量の支払いなど)に用いられた場合は削除されない。また、この新たなポリシーは、個人のGoogleアカウントにのみ適用される。削除は12月1日から始まるが、1日ですべてが行われるわけではない。グーグルは、二度と使用されることのないアカウントから段階的なアプローチをとるとしている。同社はまた、事前にアカウントのメールアドレスと回復用アドレスに警告を送る。
自分のアカウントが削除の対象に含まれていないことを確認したい場合は、Gmailアカウントもしくはグーグルのダッシュボードにサインインすれば、グーグルはそれをアクティビティとしてカウントする。YouTubeやGoogleドライブにサインインしたり、Playストアでアプリをダウンロードしたりすることも、アクティビティとしてカウントされる。
(forbes.com 原文)