欧州

2023.11.22 15:30

アウジーイウカ突撃のロシア兵、守備部隊による「砲撃競争」の餌食に

ドイツ製PzH(パンツァーハウビッツェ)2000自走りゅう弾砲。2016年8月、リトアニアのパブラデで(Filmbildfabrik / Shutterstock.com)

迫撃砲小隊、対戦車中隊、砲兵大隊、強力な独立砲兵旅団、そしてもちろんドローン運用部隊と、アウジーイウカのウクライナ軍守備隊の陣容を考えると、ウクライナ側はおそらく、近づいてくるロシア軍の大隊を数百の大砲やミサイル発射機、その他の兵器で狙えるだろう。
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アウジーイウカ周辺でのロシア軍の攻撃では、ロシア軍の戦車やその他の戦闘車両1両につき、ウクライナ軍の間接射撃兵器が複数あるという関係になっている可能性がある。こうした数量比に加え、第43旅団のドイツ製PzH(パンツァーハウビッツェ)2000自走りゅう弾砲や第55旅団のフランス製カエサル自走榴弾砲など、ウクライナ軍最高峰のりゅう弾砲が米国から供与されたクラスター弾も発射していることも踏まえると、ロシア側は火力の面でさらに不利な状況にあると考えられる。

各クラスター弾からはりゅう弾サイズの子弾が72個ばらまかれ、ぬかるんだ農地や平原をロシア軍の1個小隊ないし中隊全体の墓場に変えてしまうかもしれない。

ウクライナ軍の旅団が競い合うように行っているというロシア軍部隊への砲撃は、アウジーイウカ攻防戦での損害がロシア側に極端に偏っていることの説明にもなっている。もっとも、ロシア側の流血が拡大しているからといって、アウジーイウカが今後も自由を保てるとは限らない。
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ロシアの指導部は、ウクライナ軍が撤退し、あとには廃墟とロシア兵の遺体しか残っていないような状態になるまで、旅団を次から次に投入し続けるかもしれない。そうして「勝利」を宣言し、その陰で、自殺同然の攻撃でぼろぼろになった野戦軍の再建をひそかに進める腹積もりかもしれない。

「やつら(ロシア)が考えそうなことだ」とアーティ・グリーンも言っている。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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