クリンキ近郊でウクライナのドローンが撃破したT-62は、おそらく最寄りのウクライナ軍陣地まで3kmか、もっと近くまで迫っていたと思われる。クリンキ橋頭堡への直接攻撃を試みる合同部隊の一翼を担っていた可能性がある。
いずれにせよ、T-62戦車はその作戦を生き延びることはできず、殺到したウクライナのドローンに破壊された。
この結果は驚くべきことではない。ロシア空軍は地域制空権を握っており、40km離れた場所からクリンキに滑空弾を撃ち込めるが、局所的にはウクライナ軍のほうが優勢だ。
ウクライナ軍は海兵隊が渡河に成功するまで数週間かけ、ドニプロ川左岸に展開していたロシアの防空網やドローンを妨害・制圧し、自軍のドローンを配備して監視、攻撃、補給任務を担わせている。
ロシア軍がクリンキ上空を哨戒飛行するウクライナのドローンを全て活動停止に追い込まない限り、橋頭堡への攻撃は今後も、大破し煙を上げるT-62戦車と同じ運命をたどるだろう。
(forbes.com 原文)