宇宙

2023.11.20

2つの巨大惑星と月の共演が楽しめる、今週の夜空

今週は、木星と土星の両方が月のすぐ近くを通過するように見える(Shutterstock.com)

今週は太陽系の観察には理想的だ。肉眼であれ双眼鏡や小型望遠鏡を通してであれ、満ちていく凸月(半月から満月に向かう月)と最も明るく最も美しい状態に近づく土星と木星の存在は、日没の数時間後に東の空に昇るオリオン座の有名な星々を見るためのすばらしい舞台を整えてくれるだろう。それは、冬到来の確かな兆候だが、その前にまだいくつかのすばらしい秋の星空鑑賞会がある。

11月20日月曜日:上弦の月と土星

この日の晩、月は上弦になり半分だけ輝いて見える。闇が迫るにつれ、南の空に現れる。ボーナスとして輪のある惑星である土星がすぐ近くに見える。小型望遠鏡があれば、土星の輪と月の表面を交互に見る絶好の機会であり、日没直後に観察可能だ。

11月25日土曜日:月と木星が大接近

11月25日の夕方から26日の未明にかけて、満月に近い輝面比95%の月が木星のすぐ上に接近して見える。

11月27日月曜日:満月とすばる

夕暮れ時に南西を眺めると、11月の満月「ビーバームーン」がすでに昇り、美しい姿を見せている。暗くなるまで待ってからもう一度空を見上げ、今度は大きくて明るい月の上方に焦点を合わせてみよう。ぼんやりと幻想的に輝くまだら模様は、太陽系から440光年離れたところにある散開星団であるプレアデス星団(すばる)だ。

十分に暗くて条件が良ければ、肉眼でもプレアデス星団を見ることができるが、双眼鏡があれば完璧な景色が手に入る。小型望遠鏡も魅力的だが、実際のところプレアデス星団は最小限の光学機器で見るのが一番だ。

今週の天体:プレアデス星団

月が近くを通る今週は、プレアデス星団のことを知る絶好のチャンスだ。太陽系に最も近くて壮観な散開星団だ。「セブンシスターズ(七姉妹)」とも呼ばれるこの星団の驚くべき青い星々は、右か左へわずかに目をそらして眺めるといっそう美しく見える。

月の存在は、プレアデス星団を見つけるのには役立つが、最高の姿を見るためには周囲の夜空が十分暗くなってからのほうがよい。440光年も離れているのだから。

今週の星座:オリオン座

まだ最高の状態ではないものの、あの有名なオリオン座を垣間見たい人は、暗くなってから数時間待って東を眺めてみよう。オリオンのベルトが縦一列になって昇ってくる。見まごうことのないそのトリオは、三人の王と呼ばれ、アルニタク、アルニラムおよびミンタカという3つの青色巨星からなっている。オリオンのベルトを囲む4つの星々は、左に明るいベテルギウスとやや暗いベラトリックス、右に見えるのが明るいリゲルと薄暗いサイフだ。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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