CEOs

2023.11.20 11:30

OpenAIサム・アルトマンの「電撃解任」を決断した4人の取締役

ターシャ・マコーリー

ターシャ・マコーリー(Tasha McCauley)は米国のシンクタンクのランド研究所で非常勤の上級経営科学者を務めている。彼女は、自律移動型サービスロボットを開発するFellow Robots(フェロー・ロボッツ)を共同創業し、その後、都市の仮想モデルを作成するスタートアップのGeoSim Systems(ジオシム・システムズ)を共同創業し、昨年までCEOを務めていた。

彼女は、夫の俳優のジョセフ・ゴーデン=レビットとともに、2017年に発表された23のAIガバナンス原則からなる「アシロマAI原則」に署名した。この原則には、サム・アルトマンやイーロン・マスクも署名している。

マコーリーは現在、同じくOpenAIの取締役であるヘレン・トナーとともに、英国が設立した国際AIガバナンス・センター(Center for the Governance of AI)の諮問委員を務めている。彼女はまた哲学者のピーター・シンガーらが提唱した「効果的利他主義(Effective Altruism)」の運動にも関わっており、英国の慈善団体Centre for Effective Altruism の母体であるEffective Ventures Foundationの理事会メンバーでもある。

イリヤ・サツケバー

イリヤ・サツケバー(Ilya Sutskever)は現在、OpenAIの共同設立者の中で唯一、取締役会に残っている。彼は、トロント大学でコンピュータ・サイエンスの博士号を取得し、2015年末までグーグルに勤務した後に、OpenAIに入社し、2018年にチーフ・サイエンティストに就任した。

サツケバーは、2012年に伝説的なAI学者のジェフリー・ヒントンとともにニューラルネットワークの重要な論文を執筆し、現代のAI研究史における重要なマイルストーンとなったAlphaGoプロジェクトのリーダーを務めた。

OpenAIは、7月にサツケバーが、AIの能力が将来的に人間を上回った場合に備えるソリューションを開発するチームの共同リーダーを務めると発表した。彼は、10月6日のXの投稿で「知性こそが、人間にとっての最良の資質だと考えている人は、将来的に苦しい状況に直面することになる」と述べていた。
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編集=上田裕資

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