米地質調査所(USGS)によると、米政府は2000~2021年にCWD対策として2億8000万ドル(約420億円)を支出。うち1600万ドル(約24億円)余りはシカ科動物を扱う畜産業者への補償金だった。
CWDは人間への感染リスクはないとみられているが、保健専門家たちは、それを確かめるのは難しいことを認めている。プリオン病は解明が進んでおらず、従来の方法では診断が困難だ。感染しても、はっきりした症状が出るまでに非常に長い時間がかかることもある。このため、狩猟民族や鹿を食べる人々のような特定のリスク集団の間でプリオン病が高い確率で発生しているかどうかを調べるのは困難だ。
CDCは「ヒトがCWDプリオンに感染するかどうかはわかっていない」としながらも、一部の研究では、CWDがヒトにリスクをもたらす可能性が示されており、CWDとの接触を防ぐことが重要だと指摘している。
(forbes.com 原文)