画面を持たない小さなガジェットであるAI Pinは、その名のとおりピンで衣服にとめて使用するAIアシスタントだが、機能が限定的であることや700ドルという価格の高さが不評を買っている。
ニュースサイトArs Technicaは、このデバイスを「Google Glassとポケットベルをかけ合わせたような奇妙なガジェット」と呼んで酷評した。ビジネスインサイダーは「不格好でスマートフォンの代わりにはならないデバイス」と書いた。TechCrunchは「一時は脚光を浴びたが、資金不足で開発が中断したままのライフログカメラのNarrative Clipに似ている」と述べている。
しかし、AP Pinは人々の暮らしにアンビエントコンピューティングをもたらすデバイスとしては評価できる。このデバイスは、アップルのVision Proのようなヘッドセットを介さずに、ChatGPTに類似したAIエージェントを暮らしに取り入れることを可能にする。
ビル・ゲイツは最近、自身のRedditアカウントを通じて、AIがテクノロジー業界に与える影響について語った。彼の主張の1つは「将来的にアプリは死ぬ」ということだ。
「コンピュータで何か作業をする場合には、どのアプリを使うかをデバイスに指示する必要がある。Microsoft WordやGoogleドキュメントsを使って企画書を作成することはできても、メールを送ったり、セルフィーを共有したり、パーティーのスケジュールを組んだりはできない」とゲイツは書いている。
「しかし、今後の5年間で、この状況は一変するだろう。タスクごとにアプリを使い分ける必要はなくなり、デバイスに日常的な言葉で、自分が何をしたいのかを伝えるだけで済むのだ」と彼は付け加えた。
つまり、AIはインターフェースの役割を果たすようになるのだ。